DC-DCコンバーター用パワー半導体

DC-DCコンバーターはインバーターとともにパワーコントロールユニット(PCU)を構成する。

コンバーターにはパワー半導体が使用される。パワー半導体はIGBTデバイス、SiCデバイス、GANデバイスなどが使用される。高温となるため冷却が必要になる。

冷却方式はヒートシンクにグリースを介して放熱する方式や、ろう付けした放熱フィンを冷却水に浸す直接冷却方式、チップの両側に放熱フィンを配置した両面冷却方式などがある。

□IGBTデバイス
IGBTデバイスは昔の(バイポーラ)トランジスタの耐電圧と最近の(MOS)FETトランジスタの高応答性のそれぞれの長所を併せ持つように考案された複合体。
電気自動車等ではメインバッテリーは200~400V前後の高圧の直流電源だが、モーターは交流を使用し、緻密な周波数制御によって駆動される。このため、直流から交流に変換しアクセル開度に応じて周波数制御を行うDC/ACインバーターとECUが必要になる。DC/ACインバーターにはパワー半導体(IGBTデバイス)が使用される。
IGBTデバイスは、自動車駆動用の大電流に適したシリコン(Si)ベースの半導体で、少ない電力で高電力を駆動できるが、FETと比べると応答性が不十分で、発熱量も大きいため改良の余地がある。
冷却方式はヒートシンクにグリースを介して放熱する方式や、ろう付けした放熱フィンを冷却水に浸す直接冷却方式、チップの両側に放熱フィンを配置した両面冷却方式などがある。

<用語解説>
※IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor):絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ:
※バイポーラトランジスタ:昔からあるトランジスタ。電流制御
※ FET( Field Effect Transistor):電界効果トランジスタ。電圧制御
※MOSFET(Metal Oxide Semiconductor FET):金属酸化膜半導体FET

サイズ
150㎜
構成
IGBT
入力部:MOS形FET構造
出力部:pn接合バイポーラ形 トランジスタ構造
材質
シリコン(Si)、エポキシ樹脂EP
工法
マスク(パターン形成)→ウェハー処理(トランジスタ形成→配線→検査)→組み立て(パッケージ)

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