デュアルクラッチトランスミッション (Dual Clutch Transmission、DCT) とは、有段自動変速機の一種である。ギアが2系統あり、それぞれにクラッチがあることからこの名がある。日本ではデュアルクラッチやツインクラッチとも称される。
構成は、手動変速機(マニュアルトランスミッション、MT)と同じ平行軸歯車とクラッチを2系統持つ。片方が奇数段を、もう片方が偶数段を担当し、それらを交互に繋ぎ変えながら変速する。繋がれていない方は次の段を予測し待機状態にする。非常にギアの切り替えが高速でスポーツカーなどに採用される
クラッチ動作および変速動作はコンピュータ制御により自動的に行われる点は、操作は遊星歯車式ATと同様である。
しかし、トルコンのスムーズな発進を好む米国と日本では2025年現在まで採用が進んでいない。 むしろ撲滅方向である。日本市場ではホンダのハイブリッド車でSPORT HYBRID i-DCDで一時採用されたが、日光いろは坂での渋滞等でクラッチ焼けが起き、走行不能になるなどの課題もあり、姿を消した。
また、世界市場では、大型車両では耐久性に課題があり、BMWやメルセデスベンツ、ランボルギーニ等をはじめとした欧州各メーカーは、新型のスポーツモデルを中心に順次DCTから電子制御された多段トルコン式ATへの切り替えが行われている。
サイズ
300㎜~500㎜
構成
アルミケース、ギア(奇数ギア列、偶数ギア列)、クラッチ2組、アクチュエーター、電子制御ECU