欧州系のZFとBosch / Schaefflerなどは広角の電動後輪操舵システムの開発を進めており、狭隘な道路や駐車スペースでも操舵容易となり、ステア・バイ・ワイヤを介して最終的には自動運転を構想に入れたシステムを公開している。近年、欧州では、高級車やハイエンドスポーツモデルで、アクティブリアアクスルステアリングの採用が増えている。
リアアクスルのステアリング角度は最大10度と大きく、「ステア・バイ・ワイヤ」による後輪操舵は、全長の長い電気自動車の敏捷性を向上させる。また、高速での走行安定性制御はブレーキの四輪独立制御によるダイナミック制御(ESC)よりもステアリング制御の有効性が高い。
欧州車の後輪操舵方式は後輪左右それぞれにモーターが搭載され主にスポーツ設計の車両に適用されるデュアルアクチュエータータイプと車両中央に1つ大きなモーターを配置したセントラルアクチュエータータイプがある。
サイズ:300~500㎜
構成例:電動後輪操舵アクチュエーター(モーター、ボールねじ、ロッキングクラッチ、遊星ギア、軸受)
ケース材質:アルミダイカスト
[参考:電動後輪操舵の採用状況]
2020年10月、ZFはステア・バイ・ワイヤのアクティブ後輪操舵システムを量産開始し、フルサイズの高級車向けに2020年12月から販売を始めると発表した。
