物理蒸着の一種で、安価なため広く普及している。
真空中で成膜材料を加熱蒸発させ、ワークの表面に薄膜を付着させる。真空にする理由は金属の沸点を下げる目的で行われる。
自動車部品では、ヘッドライト内のプラスチック製リフレクターやプラスチック成形品の加飾などに使用される。ワークはプラスチック、ガラス、セラミックス、金属などいろいろな材料に対応できる。蒸着金属はアルミニウムが多く、クロム、金、銀、銅なども対応できる。膜厚は0.1μm以下と極薄だが、均一の厚みをもつ。被膜の耐久性や外観向上のために、アンダーコートとトップコートを施すことが多い。
処理方法は、真空蒸着機の釣鐘状のフックにワークを入れてぶら下げ空気を抜き真空にする。釣鐘を回転させながら、蒸着材料を高温加熱し蒸気を発生させ、ワークに付着させる。小物の大量生産品に適する。
材質:
被膜:アルミニウム、クロム、金、銀、銅など
相手材: プラスチック、ガラス、セラミックス、金属など
工法:
真空蒸着