ダクタイル鋳鉄FCD(球状黒鉛鋳鉄)

自動車部品等で多用される強度アップ材。
鋳造する直前に溶湯に球状化剤(Si-Mg-Ca-希土類金属)を加えて、組織中の黒鉛の形を球状にする。これによりねずみ鋳鉄の欠点である強度、靭性(粘り強さ)を改良した鋳鉄となる。鋳放しのままでも鋼に近い強靭性が得られる。
反面、摺動性(自己潤滑性)と減衰性(振動を吸収する能力)がねずみ鋳鉄に比べ低下する。
そのため、ねずみ鋳鉄とダクタイル鋳鉄が用途によって使い分けられている。ダクタイル鋳鉄は、ねずみ鋳鉄の数倍の強度を持ち、粘り強さ(靭性)が優れていることから、自動車部品では強度の必要な足回り部品に採用される。

材質:FCD450が多い(JIS製造範囲FC350~FCD800)
工法:重力鋳造など

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