走行用ECU。常に変化する車両の状態を判断し、最適な状態を維持するために各コンポーネントを制御する。モーター、インバータ、電池、エアコンなどの相互に影響しあう各コンポーネントを、CAN通信によって全体を制御する。特に、バッテリー充放電において、バッテリー制御ECUは、パッシブ制御で、過充電そのものを防止できないが、VCUのソフトウェア制御により、過充電やセルへの負担を軽減するなど、車両の安全性と寿命をアクティブに向上させる。
また、ITとクルマの融合では、車両に通信機能やGPS機能等を取り付けたテレマティクス技術と融合し、車両が盗難にあった際はGPSによる現在位置の検出だけでなく、VCUによる遠隔アクセル制御で、車両を停止させることもできる。
VCUの機能
1.車両制御
VCUの車両を止める技術を駆使し、回生制御及びブレーキによる減速制御や上り坂での加速制御を可能とする。
2.システム制御
車両のコンポーネントの起動や停止に使われる起動・終了制御や充電システムの制御、さらにBMS(バッテリーマネージメントシステム)やMCU(モーターコントロールユニット)や急速充電器との通信する。
3.診断機能
車載コンポーネントの状態を自己診断し、車両診断によってメンテナンス性を高める。
4.メーターパネル制御
速度や電池残量などのパネル表示異常や故障状態に陥った場合、各メーター情報と連動させ、情報を知らせる。
5.情報収集機能
車両走行情報、故障情報の収集と蓄積が行われ、通信機器を利用してそれら情報をネットワーク通信によって送ることができる。
サイズ:200㎜~300㎜
構成:電子基板、筐体、コネクター
EV、HV、PHV、FCVは制御が異なるため、それぞれEV-ECU、HV-ECU、PHV-ECU、FCV-ECUが使用される。
<種類>
EV-ECU
HV-ECU
PHV-ECU
FCV-ECU