ゾーンコントローラー、ドメインコントローラーに対応する車両の中央コンピュータ。
最近の高級車では100個以上のECUが搭載され、各ドメインの制御を行っているが、クルマには全体を制御するECUがない。そのため、モビリティ全体を制御する「統合ECU」を開発している。“ビークルOS”を開発して、車両1台当たり数個に削減する計画である。
統合ECUによって複数のドメインを跨いで制御するアプリケーションも開発でき、ソフトの違いだけで仕様を変えることができるようになる。
未来の車両が、強力なコンピュータによって制御され、主要なゾーンやドメインを制御し、自動運転、電動化、車両制御、統合安全を実現する計算量の多いソフトウェア機能を実行する。
さらに、SDV(Software-defined vehicles)が推進され、無線通信OTA(Over The Air)によるコネクテッドにより、自動運転時の外部情報の入手や、ソフト更新やアプリケーション追加などのメンテナンスも可能となる。
しかし、自動運転レベル2で使用するコード行数は1億行にまで到達しており、設計者自身が設計内容を完全に把握できない状況になっている。従来、自動車のリコールの原因系は製造に起因するものがほとんどで、設計に起因するものはなかった。しかし、近年はソフトウェア設計に起因する設計ミス、や実験不足が散見されるようになった。自動車は安全を乗せて走るもので、開発のしくみや開発陣の再構築など根本的な対策が必要になっている。
サイズ:200㎜x200㎜
構成:筐体、電子基板(ECU)、コネクター