AMT ASSY

AMG ASSYは電子制御式オートマチックトランスミッション。
1984年にいすゞが「NAVI-5」として実用化しアスカに搭載した。いすゞは国内では乗用車事業から撤退したが、エルフなど商用車には現在も生産している。
マニュアルトランスミッションをベースに電子制御で自動変速を行うシステム。クラッチぺダルレスで、手動で任意のギアを選択できる仕様だった。

シフトチェンジやクラッチ操作のタイミングは、ベテランドライバーの操作や感覚を人間工学的分析し、そのデータを基に、ECU(コントロールユニット)により電気信号を機械操作へ置き換えることで、誰でも高度で安定したシフトチェンジ&クラッチ操作を可能とした。

また、トルクコンバータ式自動変速機を使った通常のAT車と違い、クラッチにより動力を完全に遮断することができるため、クリープ現象(アイドリング状態でブレーキを開放すると車がゆっくり動く現象)が起きず、AT車にありがちな「不意な発進」による事故を防ぐことができる。
また、ベースがMTのため、バッテリートラブルの緊急時でもエンジンを押しがけできる。

その後。2014年にスズキが開発したオートギヤシフト(AGS; Auto Gear Shift)は、インド市場向けに発表された小型乗用車、スズキ・セレリオに採用された。
基本構造はシングルクラッチのマニュアルトランスミッション(MT)であるが、クラッチ操作および変速操作を電動油圧式のアクチュエーターにより自動で行うため、これらの操作を必要とせず、オートマチック限定免許でも運転することができる。他のAMTとの違いとして、オートマチックトランスミッション(AT)や無段変速機(CVT)のようにPレンジやクリープ現象を備えており、基本構造はMTであるが操作方法はATやCVTとほとんど変わらない。

2015年には、マニエッティ・マレリとスズキ、マルチ・スズキの合弁会社(Magneti Marelli Powertrain India Private、2007年設立)でインドにAMT製造のための新工場を建設した。
日本国内では2018年頃に最大9車種が搭載していた。しかし、2020年代に入ってから搭載車種が減少傾向となり、2025年にはスズキの新車ラインナップから姿を消した。

写真はスズキAMT ASSY

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