塗装の目的は装飾と耐食性向上。自動車で使用される塗装は静電塗装、カチオン電着塗装、粉体塗装、どぶ漬け塗装など。
静電塗装は対象物を帯電させ、そこに液体塗料を噴霧する。塗料の霧は逆の帯電で吸着させるので色ムラができにくいのが特徴。
カチオン電着塗装は電気メッキと同じ原理で、液体塗料を満たした浴槽内に沈め、直流電流を流すと塗料が表面に吸着する。色は黒色のみだが、耐食性に優れる特徴から足回り部品などに使用される。
粉体塗装は静電塗装と同じだが、塗料が粉体になる。吸着しなかった塗料の回収・再利用が容易であり材料歩留がよい。また有機溶剤を使用しないため、低公害性に優れる。
どぶ漬けはワークを塗料浴槽に浸漬する方法で、鋳物の防錆などで加工前に実施することが多い。
サイズ
10㎜~5000㎜
材料
熱硬化性塗料
(エポキシ系、ポリエステル系、メラミン系、アクリル系(油性ラッカー、水溶性アクリル))
塗装方法
静電塗装、カチオン電着塗装、粉体塗装、どぶ漬け塗装、焼き付け塗装、スプレー塗装
自動車のボディ塗装(ソリッドカラーの場合)
全厚 91μm
化成処理 1μm
下塗り エポキシ20μm
中塗り ポリエステル35μm
上塗り ポリエステルエナメル35μm
工法
前処理(湯洗→脱脂→水洗)→化成被膜下地処理(リン酸亜鉛皮膜→水洗)→水切乾燥炉→下塗り→中塗り→上塗り→焼付乾燥炉(160~200℃雰囲気で20~30分乾燥)