陽極酸化被膜(アルマイト)

アルミニウム合金やチタン合金の防錆に使用される。アルマイトはメッキと混同されることが多いが、原理は全く異なる。

材料の表面を陽極として、主に強酸中で電解による酸化反応で表面に安定な酸化物層を形成する。

注意点は、アルミの表面から上に成長皮膜、下に浸透皮膜というように上下に成長するため、出来上がり寸法は膜厚の半分で厚くなる。また角部はアルマイトが薄くなるので防錆の場合は角部は外隅R加工R0.25mmが必要。皮膜は一律に成長するので、元のアルミ表面の下地の凹凸の通りにアルマイトがかかり、表面粗さは梨地が鏡面になることはない。普通アルマイトの場合は硬度Hv200、膜厚5~25ミクロン程度、硬質アルマイトは硬度Hv400、膜厚20~70ミクロン、その他の注意点としては、アルマイト処理をすると、アルミニウムの表面にアルミナ皮膜が形成される。通電せず、融点は2000℃位で、融点が高すぎて溶接には向かない。

アルマイトの種類は電解液として使用する水溶液によって分類され、主なものに硫酸被膜、シュウ酸被膜などがある。アルミニウムの表面に、多孔質であるが電気絶縁性が高く耐食性、耐摩耗性の酸化膜が形成される。被膜は多孔質、繊維状で染色ができる。

構成

白アルマイト:素材色を活かした処理、硬度Hv200x膜厚5~25μm

着色アルマイト:有機染料などで染色する処理、硬度Hv200x膜厚5~25μm

硬質アルマイト:厚膜処理、硬度Hv400x膜厚20~70μm

テフロン硬質アルマイト:硬質アルマイト処理加工にて生成された「孔」にテフロン微粒子を含浸させ潤滑性能を向上させる処理

サイズ

10㎜~1000㎜

材質(ワーク)

アルミニウム合金

工法

前処理(湯洗→脱脂→エッジング→水洗→中和)→アルマイト電解処理→電解着色→水洗→乾燥

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