プラズマ窒化(イオン窒化)

ガス窒化の処理時間の長い欠点を補う目的で開発された無公害加工法。変態点温度(700℃)より低い臨界区域(550℃)以下で処理するため、変形や歪の心配がない。530℃×10時間とガス窒化より短い加工時間で高硬度で耐摩耗性に優れた特性が得られる。ワークは、ステンレス鋼SUS以外のほとんどの鋼材が処理できる。また他の窒化法では困難なマスキングが可能で部分的な窒化処理が可能になる特徴がある。

熱処理方法は真空に近い状態まで減圧した炉内で、ワークを陰極、炉壁を陽極とし、350~1000ボルトの電圧をかけると、ワークにプラズマが発生する。このとき、少量のN2とH2を混ぜた混合ガスを炉内に送り込むと、イオン分解し、分解されたNイオンによってワークが窒化する。

【表面硬度】Hv600

【全硬化層深さ】10μm

サイズ

10㎜~500㎜

材質

SUS以外の鋼材

工法

焼き入れ→焼き戻し

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする