マシニングセンター加工部品

万能加工機。ワークを固定し、マシングセンターの工具を駆動回転させ加工するフライス加工機の一種。直線や回転といった切削を連続して行えるため、曲面加工など複雑なデザインの加工も可能となるのが特徴。
主軸にATC(Automatic Tool Changer)と呼ばれる、自動で工具を交換する機能があり、コンピュータープログラムで工具の位置、主軸の回転、ワークの位置制御を行う。
主軸がベッドに対し垂直な立型マシニング、水平な横型マシニング、門型マシニングがある。門型マシニングは主軸の受けが、門型の両もち構造で剛性が高い。

フライス加工、穴孔け加工、ねじ切り加工、中ぐり加工、研削加工などの加工が1回のチャッキングで行える。複数の工具を装備し、1回のチャッキングで5面まで加工できるため、段取り変えによる精度不良がなく精度の高い加工が可能となる。反面、加工時間がかるため、少量生産向きだったが、最近は動きも機敏になり、さらに価格も低下したため、量産でも使用することがある。

構成:テーブル、主軸コラム、ATCツールチェンジャー、回転工具
加工内容:フライス加工、穴孔け加工、ねじ切り加工、中ぐり加工、研削加工

□立型マシニング(3軸加工)
工具は上面に配置される。工作機サイズがコンパクトで、1面加工(上面だけの加工)など、比較的小さめの製品を製作するのに適している。短所は切り粉のはけが悪く、圧縮空気の吹きつけや潤滑油剤を用いて切り粉を除去する必要がある。

(テーブル駆動式)
主軸:上下(Z)に移動
テーブル:前後左右(Y/X)に移動
(主軸駆動式)
主軸:上下左右(Z/X)に移動
テーブル:前後(Y)に移動

□立型マシニング(5軸加工)
立型マシニングの3軸加工(X/Y/Z)に、テーブルの旋回軸(回転/傾斜)を加えた5軸のマシニングセンター。従来の3軸加工ではできない3次元曲面の加工や、アンダーカットの加工ができる。

□横型マシニング(4軸加工)
工具は水平に配置される。横型マシニングは4軸加工機が基本で「4面加工」ができる。
主軸が上下(Z)に動き、テーブルが前後(Y)左右(X)に移動。さらにテーブルがインデックス回転(B軸)する。
立型とは違い、ワーク(工作物)を横から加工するため、切り粉のはけが良い。段取り替えが不要で、高精度での中量生産が可能になる。

□門型マシニング(3軸加工)
主軸の受けが門型両もち構造で、工具は門型の上面に垂直に配置される。
船舶や航空機部品など、「数メートル超」の大物ワークでも、チャッキング替えなしで効率よく加工することができる。
クロスレール固定式:工具のついた主軸が上下(Z)、左右(X)に動き、テーブルが前後(Y)に移動する。
ガントリー式:クロスレール固定式の動きに加えて、主軸を支える「門」自体が前後(Y)に移動

□門型マシニング(5面加工)
5面加工機は、ユニバーサルヘッド(旋回工具)を搭載する。
工具を旋回させて角度を変えることで、ワークの側面(4面)と上面(1面)の「5面加工」ができる。

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