水素ステーションは3方式。その場で水素も製造しているオンサイト型と、ガソリンスタンドのように他から水素を持ってきているオフサイト型、また複数の場所で運営可能な移動式ステーションがある。
水素ステーションは、ガソリンスタンドのように水素を車両に供給するためのノズルを備えたディスペンサー、水素を蓄えておく水素タンク、また水素を適切な圧力に高めのコンプレッサー、水素を冷却するプレクーラーなどから構成される。
構成:コンプレッサー、水素タンク、プレクーラー、水素ディスペンサー
使用温度範囲 -40℃~85℃
□コンプレッサー
水素を車載タンクに充填する800気圧程度まで昇圧する。シリンダとピストンによる機械的な圧縮方式。
□水素タンク
水素を蓄える。水素ステーションの構成によっては、蓄圧する圧力が異なる水素タンクを
複数設置している場合がある(段階的に圧力を上げている場合)。
□プレクーラー
水素を-40℃まで冷却する。
FCVのタンクに水素ガスを急速に充填すると、断熱圧縮により温度が上昇する。そのため、
タンク温度が上がり過ぎを防止するために、水素を冷やしてからFCVに充填する。
□水素ディスペンサー
水素をFCVに充填しその量を計量する。充填のためのノズルや操作盤がついており、流量
や温度を監視・制御している。一般のガソリンのディスペンサーとは、
ノズル形状が異なる。ノズルは、FCVの受け口(レセプタクル)としっかりかみ合うと、充填
が終わり減圧するまで外れない仕組みになっている。