車載ECU

車載ECUは、大きく分けて「パワートレイン系」「シャシ系」「ボディ系」「マルチメディア系」「ADAS系(先進運転支援システム系)」の5種類に分けられる。

車載ECUは、マイクロコントローラ、入出力機器等の周辺装置、通信モジュールから構成されている。センサーが検知した信号を車載ECUの入力装置に送り、その情報を元にCPUが判断し各部アクチュエータに指示を出す。
クルマの電子化は、「パワートレイン系」の排ガス制御のインジェクターECUから始まり、エンジンECU、「シャシ系」のブレーキECU、「ADAS系」のクルーズコントロールとECUは徐々に増えてきた。
2021年時点では、自動車1台当たりECUの平均搭載個数が30個になっているが、多い場合では100個程度のECUが使われているケースもある。増えすぎたためECUの数を減らす技術動向になっている。センサーは共通の場合もあり、ECU同士を相互連携させながら動作させる「協調制御」「統合制御」へと進化している。
こうしたECUの高度化に伴って制御プログラムもブラックボックス化しており、制御プログラムに起因するリコールが多発している。パソコンなどの民生品ように、「バグ(設計ミス)」は、自動車開発では許されない。いじわる試験など試験コードの確立など、十分な評価体制が求められる。
<ECU搭載の歴史>
1973年  マスキー法対応、排出ガス制御用インジェクターECU普及
1974年  フォード、エンジン制御ECU搭載
1978年  ボッシュ、ABSブレーキECU ベンツに搭載
1983年  ボッシュ、車載LAN(統合制御)
1990年代 レーダーオートクルーズECU普及
1990年代後半 電動パワーステアリングECU普及
ドア制御ECU等、非重要保安部品ボデイ系ECUが普及
2000年代 ADAS系ECU開発競争、全車速ACCなど
2001年  TRW 電動パーキング開発

構成:「パワートレイン系」「シャシ系」「ボディ系」「マルチメディア系」「ADAS系」。
サイズ:50mm~100㎜
構成:電子基板、マグネシウム合金筐体、コネクター

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