SDV=ソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV: Software-Defined Vehicle)は、コネクテッドカー(Connected Car)技術。情報通信装置を備え、自動車の機能や性能をソフトウェアで定義し、アップデート可能な車両のこと。カーメーカーのソフトウェアの売上は、2040年までに自動車産業全体の38%に達すると予想されている。
SDVでは、インターネットや他の通信ネットワークに接続するために、車載通信モジュールを搭載している。このモジュールを通じて、無線データ送受信機能であるOTA (Over The Air)を利用し、車両と外部との双方向通信が可能になる。車両のソフトウェアを遠隔から管理・更新できたり、リアルタイムのデータを収集したりすることができる。
無線通信OTA(Over The Air)の活用により、従来ディーラーで行っていたコンピュータの手動更新に比べて利便性が向上し、車両やソフトウェア、ハードウェアの管理・更新が迅速かつ容易に行えるようになる。
ECUの設計は、従来の車両では、ハードウェアとソフトウェアが密接に結びついており、機能の変更や追加には物理的な改造が必要だったが、今後はハードウェアとソフトウェアが分離される設計に変わる。
このことは、自動車業界以外のサードパーティのソフトウェア/アプリケーションメーカーの参入が可能な環境が整いつつある。すなわち、品質意識が醸成されていない素人が設計したソフトウェアを搭載する車両が増えることになり、自動車会社やティア1の実験部門を中心としたベテランの評価がますます重要になる。