車載Ethernetとは、自動車の車載ネットワークに適した規格による高速通信技術。
ECUの高機能化に伴い、CAN通信のデータ転送時間の短縮を目的にEthernetが車載通信に導入された。
ケーブル仕様は、4GHzまでの高周波数帯に対応する2ペアケーブル。
4GHzまでの高周波数帯に対応する伝送性能、耐ノイズ性能を実現したことによって、自動運転の高機能化に求められるデータの高速・大容量伝送が可能となっている。
また、2ペアケーブルの採用によるハーネスのコスト削減や通信のリアルタイム性、フェールセーフなどの自動車で求められる要件に対応している。
用途
• 自動車の幹線ネットワーク
• パワートレイン系のローカルネットワーク
• 自動運転、ADAS(先進運転支援システム)のローカルネットワーク
• IVI(車載インフォテインメントシステム)のローカルネットワーク
• 故障診断インターフェース
2024年現在、車載ネットワークの制御通信で主に使われているCANの伝送速度は最大1Mbpsで、一度に送信できるデータ量は最大8byte。
将来の完全自動運転車に搭載される数多くのセンサから送り出されるデータ量に対応するためには、数Gbpsもの伝達速度が必要になっている。
サイズ:外径約4 mm
構造
UTPケーブル:2本の被覆付き縒り線。シールドがない
TPケーブル:アルミシールド付き2本の被覆付き縒り線。