画像処理GPU(Graphics Processing Uni)を搭載したSoC。カーナビ、オーディオなどインフォテインメント(IVI)や、ETC、インターネットなどテレマティクス・移動体通信システムも備える。
従来のECUで構成される場合、「メーターディスプレイ」と「センターディスプレイ」はそれぞれ別のECUユニットで構成されている。これは安全工学上、正しい選択と言える。
2019年に開発されたコックピット用SoCの事例では、Linux OSベースのメーターパネルとAndroid OSベースのIVI(車載インフォテインメント)を、同時に実行させるOSを搭載し、画像処理GPUをLinux OSとAndroid OSで共有化している。また、CANゲートウェイにも対応しており、車載ネットワークへの接続も容易となっている。
必要不可欠な情報と、そうでない情報が一つの画面に表示されることは、安全工学上は好ましくはない。しかし、コックピットの将来動向としては、「メーターディスプレイ」と「センターディスプレイ」を統合した「統合コックピットディスプレイ」も、ひとつの選択肢になり、マルチメディアドメインECUまたはシステムオンチップ(SoC)で制御される方向性で開発が進んでいる。
一方で、安全規格が厳しくなり、自動車用安全度水準(ASIL:Automotive Safety Integrity Level)が定められ、機能安全が確実に達成されているか否かを評価することが求められている。
システム構成
・コックピット用SoC
・車内入力:スイッチ、タッチパネル、音声、Bluetooth、携帯電話、スマートホーン
・外部入力:GPS、携帯電話局、インターネット
・出力:スピーカー、ディスプレイ
サイズ 10㎜~20㎜
SoC構成:
2. CPU:画像処理GPU(Graphics Processing Uni)
2. メモリー:ROM
3. 入出力インターフェース
USB、Wi-Fiなど外部デバイスとの接続用のインターフェースを搭載。
4. 通信機能
Bluetoothなど各種通信プロトコルに対応し、ネットワーク接続やデータの送受信ができる。