サスペンションとは
路面からの衝撃をボディや乗員に伝えないように保護する役割。
スプリングでタイヤの接地性を確保し、路面の凸凹など走行中の衝撃を吸収する役割。コーナリング時は遠心力で生じる車体の傾きによるタイヤの浮きを防ぐ。またスプリングはいったん振動を始めると振動を続けてしまうため、ショックアブソーバーによってスプリングの振動を吸収している。そしてコントロールアームでタイヤの動く方向を規制している。スプリングはコイルスプリングか板ばね(リーフスプリング)を使用する。
画像はトヨタクラウン マルチリンクサスペンション
方式
サスペンションの形式は、大きく分けて車軸懸架式と独立懸架式がある。独立懸架式の種類は多く、ダブルウィッシュボーン式、ストラット式、トレーリングアーム式、などがある。
◆車軸懸架式
◇リジッドアクスル
左右の車輪を一本の車軸でつなぎ、制御する方式のサスペンション。長所は構造が簡単であるため安価で強度が高い。SUV車ではコイルスプリングとの組み合わせ、トラックでは板ばね(リーフスプリング)との組み合わせで使用される。短所は反対側のタイヤにも上下や左右の傾きなどに影響を及ぼしてしまうことで、乗り心地が悪い。
◇トーションビーム式・・・トーションビームやクロスビーム(横梁)で左右をつなぐことで後輪を一体で制御するサスペンション。上からみて大型のH型のサスペンションになる。部品点数と可動部分を大幅に少なくでき、低価格で構成できる。トーションビームはねじれることから、独立懸架式に分類されることもある。ある程度、両輪が個別に上下動でき、スタビライザーと同様の抗ロール性が得られる。また、スプリングとショックアブソーバーが個別に配置され、ダンパー径が大きく、サスペンションストロークが長く取れる。そのため、石畳みの上も走れて、悪路でも乗り心地がよい。また、高速走行では、左右の後輪が一体のため、直進性がよく、クルマが意図しない方向へ進まない。短所は2か所のみで支持されることから「横揺れ」が多少ある。欧州車のFF車の後輪で多く採用される。プジョーの足回りは猫あしと呼ばれる。
◆独立懸架
左右独立で制御されるサスペンション。反対側のタイヤの影響を受けないことで、サスペンションとしての性能が高い。
<前後輪用>
◇ダブルウィッシュボーン式・・・高級車に採用される。平板でけん引する形のアッパーアームとロアアームが上下にあり、上下に首振り運動をする。この2個のアームにストラットが加えられる。長所は横方向からの力に強いことで、短所は高い位置にもアームがあるため、車内スペースが狭くなる。
◇マルチリンク式・・・4本~6本のリンクで構成される。ダブルウィッシュボーン式の改良版で、コーナリング時の操縦安定性を向上させる。
<前輪用>
◇ストラット式・・・大衆車を中心に幅広く採用されている。ストラットとはコイルスプリングとショックアブソーバーが同軸上に一体化されるものをいう。平板でけん引する形のロアアームがあり上下に首振り運動をする。上下の荷重はストラットとショックアブソーバーで受ける。長所は、エンジンルームを広く取れることと構成部品が少なく安価であること。短所としては、コーナリングでストラットに力が加わるためショックアブソーバーの動きが規制されて乗り心地が悪い。
<後輪用>
◇トレーリングアーム式・・・主にSUV車の後輪に用いられる。平板でけん引する形のトレーリングアームが、上下に首振り運動をし、コイルスプリングとショックアブソーバーが上下方向の力を受け止める。走行方向に平行に動くタイプをフルトレーリングアーム式、上から見て支点がずれて張られているものをセミトレーリング式と呼ぶ。
サイズ
500㎜~2000㎜
構成
スプリング、ショックアブソーバー、コントロールアーム、ナックル、サスペンションクロスメンバー、スタビライザー
