スロットルボディとは
【部品の役割】
エンジンに吸入される空気量を調整するバルブ(弁)。
過去にはアクセルペダルとケーブルを介して機械的にリンクした機械式スロットルボディが使われてきた。 しかし近年は排ガス低減と運転性向上のため、スロットル制御をより緻密とする必要が生じたことから、アクセルペダルと電気信号でリンクする電子制御(電動)スロットルが普及している。
ガソリンエンジン用
ガソリンエンジンは燃料である「ガソリン」と「吸入空気」を最適比率で混合して燃焼させてパワーを得る。 通常はアクセルペダルに連動して吸入空気量に応じて燃料噴射量を決める(空気主制御)ため、エンジン速度を調整するにはスロットルボディに内蔵されているスロットルバルブを用いて吸入空気量を調整する。
スロットルバルブの上流(外気導入ダクト)と下流(インテークマニフォールド側)で圧力差が生まれ、下流側は負圧となる。この負圧によりブレーキの踏力を助けるブレーキブースターなどを作動させる恩恵もある。故障してスロットルバルブが閉じなくなるとエンジン暴走につながるため、スロットルボディは重要保安部品扱いの部品。
BMWのバルブトロニックシステムはエンジン動弁系の吸気バルブを無段階制御することで吸入空気調整を行うため、実質スロットルボディは不要となる。
ディーゼルエンジン用
ディーゼルエンジンンは噴射燃料量でエンジン速度を調整するため、本来はスロットルボディが不要である。しかし近年の厳しいNOx低減規制を達成するために、EGR(※)の還流量を調整(増量)するため、外気導入(外からの吸入空気)を抑制調整しかつEGRを還流しやすく負圧を得ている。
(※)EGR: 排気ガスの一部を吸入側に還流することで燃焼温度を下げNOx生成を低減する機構
【構成部品・材料】
http://150.95.135.152/ja/?p=274
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~電子制御(電動)スロットル~ (ガソリン・ディーゼル)
電動モーター: 電気信号を受けバルブの開閉を行う
ステッピングモーター
モーター用減速ギア: 開閉トルクを得る、
鍛造メタル
モーター部カバー:
耐熱性樹脂(PA=ポリアミド、PET=ポリエチレンテレフタレートなど)
~機械式スロットル~
スプリング: アクセルOFFの際にバルブを閉位置に瞬時に戻す
スプリング用鋼条
【工法】
一般的に自動組立ライン
ステッピングモーター: 日本電産、サンケン、アスモ、マブチ等からの外部購入が一般的
モーター用減速ギア: プレス・鍛造・熱処理、外部購入が一般的
軸受: 外部購入