高電圧遮断器とは

衝突を検知した場合に高電圧回路の遮断し、ショートによる火災や乗員や救助者の感電を防止する。

溶断型EVヒューズや、パイロヒューズなどがある。

□溶断型EVヒューズ

自動車では溶断型ヒューズが多く使用されている。ショートなどにより異常な電流が流れた場合に、ヒューズで高熱が発生して溶ける仕組み。

しかし、電動車の駆動系には電装系に比べはるかに高い電圧がかかるため、従来のヒューズではエレメントが溶け出したり、溶断しても銅蒸気がプラズマ化することで高温のアーク放電現象が発生したりして、回路を破壊してしまう問題がある。そのため、特殊な電動車用溶断型EVヒューズが開発されている。

構造は、ヒューズ内には銅製のエレメントと共に珪砂が封入されていることが特徴。

作動は、高温のアークにより珪砂が蒸発することで,アークからエネルギーを奪いアークの温度や導電性を低下させアークを消滅させる。

サイズ:例

450Vx100A用:外径20㎜X全長35㎜

500Vx500A用:外径40㎜x全長65㎜

構成:ヒューズボックス(Cuエレメント、珪砂封入)、端子

写真:HV車ジャンクションボックス

高電圧遮断器のヒューズのほか、接続用のコンタクタや、電流センサーなどの強電部品類をまとめたもので、電源投入時の突入電流を制限するためのプリチャージ抵抗とプリチャージコンタクタも搭載されている。

また、コンタクタは電動ドライブトレインとメインバッテリーの接続をおこなうメインコンタクタと、充電時間短縮用のサブコンタクタの2系統になっている。

注:コンタクタ:高電圧負荷用強化型電気機械式リレーのこと

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