棒鋼やパイプを高速で切断したり、平板から任意の形状を切り出す加工
構成
棒鋼切断:丸鋸盤切断、ガス溶断
平板切出:ウォータージェット切断、レーザー溶断
□丸鋸盤
ワークを固定し、丸鋸と呼ばれる円形の鋸状工具を回転させて切断する。棒鋼やパイプを高速で切断する切断機。鍛造の前工程では自動定寸装置(オートポジショナー)、パイプ加工では、さらに面取り機を連結した設備が多い。
構成:
丸鋸盤、丸鋸(回転工具)、スプレット機構、自動定寸装置、面取り機
□ガス溶断機
ワークを固定し、ガスバーナーによって、手作業で直接切断する加工法。棒鋼やパイプ、型鋼などを切断することができる。切断面は精度が悪く、製品には適用できないので、別途機械加工などで仕上げを行う必要がある。
□ウォータージェット切断機
ワークを固定し水圧で切断する加工法。切断時の発熱がないため、熱変形、加工面硬化、残留応力の発生がなく加工形状や材料の自由度が高い。主に平板からの任意形状の切り出しに使用する。切断面はきれいで、100±0.1㎜程度の精度があり、そのまま製品として使用できる。その他の長所は難加工材料も加工できることと、150㎜程度まで切断できるので、板は重ねて一度に切断できる。短所は加工時間が長いこと。
□レーザー切断機
レーザー加工機は「ガルバノタイプ」と「フラットベッドタイプ」の2種類。
ガルバノはレーザー光が走査する。加工速度は早いが加工範囲が狭い。
フラットベッドはレーザーの光路は一定だが、ヘッドが移動する。加工範囲が広いが、加工速度が落ちる。
光源のレーザーの種類はCO2ガスレーザーまたはYAG固体レーザー、いずれも赤外線で熱を発する性質を利用する。波長はCO2で10.6nm 、YAGが近赤外光1.064nm。
<用語解説>
YAGとは、Y(イットリウム)、A(アルミニウム)、G(ガーネット)の略。レーザーによる切断は熱による変形などの影響を受けにくく薄板の切断が可能。加工形状や材料の自由度が高い。
構成:
レーザー発振器、ヘッド、駆動部、エアアシスト、テーブル、ボディ、ポインター