安価な低炭素材の表層を浸炭窒化により高硬度化できる。
ガス浸炭では硬化しないSPCCなどの低炭素鋼の処理が可能になる。ガス浸炭と同様に母材の靱性を確保しながら表面のみを高硬度化し、耐摩耗性と耐疲労強度を両立させる。表層全体の処理となり部分的な焼き入れはできない。
熱処理方法は、ガス浸炭焼入と同じ設備を使用し、通常のガス浸炭よりもやや低い800~880℃の温度で浸炭より短時間で鋼の表面に炭素と窒素を同時浸入させることができる。ガスは通常のガス浸炭雰囲気にアンモニアガスNH₃を少量添加し、NH₃から分解したN成分により、窒化と浸炭が同時に行われる。
【表面硬度】Hv1000
【全硬化層深さ】200~800μm 浸炭よりやや浅い
サイズ
10㎜~500㎜
材質
肌焼き鋼(SCM415等)、低炭素鋼(S15C等、SPCC材、SS400など)、快削鋼(SUM22など)
工法
焼き入れ→焼き戻し