T4熱処理

溶体化処理後自然時効: 機械的性質の向上、耐食性の向上:

鉄鋼材料では焼入れのマルテンサイト変態によって組織が微細化され強度が上昇するが、アルミニウム合金では鋼材のような変態がない。そのため、溶体化処理により515~550℃で加熱を行い、合金元素をアルミ中に溶け込ませ、微細な金属間化合物として析出させ硬度を上げる。アルミニウム展伸材ではA2000、A6000、A7000系、鋳物材ではAC2A、AC4B、AC4C、AC4D、ダイカスト材ではADC3、ADC12、ADC14などが熱処理型となっている。時効処理はT4の自然時効=常温時効とT6の人工時効=高温時効(焼き戻し)がある。

T4熱処理はA6061(Al-Mg-Si)丸棒や、A20244(Al-Cu-Si)高硬度材を対象とする。
溶体化処理(焼き入れ)後に水冷を行なった後、人工時効(焼き戻し)を行わずに自然時効させる方法。

材料:展伸材:A6061(Al-Mg-Si)丸棒、A2024(Al-Cu-Si)高硬度材など
工法:常温時効:焼き入れ(515~550℃→水冷)→焼き戻し(常温x96H保持)

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