故障診断装置
(OBD:On-Board Diagnostics)
ECU内部にあって、断線やセンサーの機能異常等の不具合が生じた場合に、その情報をECUに自動記録する。OBDインターフェースはエンジンECUに付属する整備用出力端子(16ピンコネクター)。車内の運転席下部等にあり、スキャナーを使用することにより、整備工場で不具合状況を把握することができる。
「OBD2ポート」と呼ばれ、国産車も輸入車もコネクターの形状や故障コードが統一されている。
コネクターは台形で16ピン仕様になっている。エンジンECUは、他システムのECU間のネットワークCAN経由でスキャンツールとのデータのやり取りを行うようになっている。
故障コード(DTC:Diagnostic Trouble Code)は、OBDによって故障診断を行った結果、不具合が生じていると判断した場合にECUに保存される英数字の暗号。
ISO規格で標準化されているものと、自動車メーカーが独自に定義しているものがある。対象システムは以下となっている。
<診断対象システム>
P:パワートレイン系(エンジン、トランスミッション、HVバッテリー等)
C:シャシー系(ブレーキ、電動パワステ、車両姿勢制御等)
B:ボデー系(エアバッグ、シートベルト、エアコン等)
U:ネットワーク系(各ECU間の通信等)
<DTCコード例>
「P0151」 P0 上2桁 対象システム パワートレイン系
1 第3桁 故障大区分 燃料吸入空気計測の不良
51 下2桁 故障の詳細 O2センサー回路低出力
画像はデンソー製エンジンECU
小さいほうのコネクターに故障診断装置をつないでエラー情報などが得られる。
サイズ
100㎜~200㎜
構成
電子回路、金属筐体、コネクター