オイルシール

オイルシール

回転する入出力軸からオイルの漏れを防ぐゴム部品。エンジンやトランスミッションなどに使用される。ダストリップ付きは外部からほこりや土砂が侵入するのを防ぐ。

構造はL字断面の金属環にシールリップを構成する合成ゴムを焼付け接着している。シールリップ部の背面にガータースプリングを組み込み、軸を適度にホールドすることで、微小な偏芯運動のある回転軸にも追従する。

シールのメカニズムは、わずかな空気を吸い込んでおり、この吸い込み現象によって、大気側に油膜分のオイルが漏れ出てもオイルが外に漏れない。ねじ付きリップはゴムモールド成形で円周上に多数の斜めの流路を形成しタービン効果で吸い込み力を強化している。

適用軸は硬質クロームメッキ、送りをかけないグラインダ仕上げ軸の面粗度は0.2~0.8μmRa、表面処理、加工方法、表面荒さが推奨されている。オイルシールはゴム製だが金属を攻撃する。リップ部の金属の軸を初期に適度に摩耗させてシール性を確保している。

画像はジェイテクト製高防塵エンジンオイルシール。

サイズ

50㎜~100㎜

構成

ゴム回転シール、金具環、ガータースプリング

材質

ゴム回転シール・・・ニトリルゴムNBR

金具環・・・ 冷間圧延鋼板SPC材

ガータースプリング ・・・ピアノ線 SWP材

工法

ゴム錬り→金具環インサート成形→シール部機械加工→(二次加硫→)ガータースプリング組付

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする