CVTベルト

CVTベルト

CVTにおける二枚のプーリーを連動させる金属製のベルト。

特殊鋼の薄板を多層に重ね層間の隙間も数ミクロンという高精度に仕上げられた「リング」に、動力伝達の要「エレメント」という小さな金属板を組み込んでできたもの。開発当初は強度不足から適用は1000CCクラスの小型車限定だったが、材料の改良によって大型車まで適用されている。

材質は特殊で、航空・宇宙分野の構造材として開発されたマレージング鋼である。1960N/mm2と中炭素鋼S45Cの3倍近くの引張強度がある。炭素の含有量を減らした鋼で、Niなど 30 % 程度含む特殊鋼である。マルテンサイト化した後、時効処理  によって強度を向上して使われる。強度、靭性に優れ、窒化処理が容易である。

画像はジヤトコ製CVTベルト。

サイズ

直径203㎜(8インチ)

構成

リング2対、エレメント数百個

□リング

写真左

サイズ:

直径203㎜(8インチ)x幅9.5㎜(3/8インチ)x0.008㎜x4~5枚

材質:

マルエージング鋼 薄板多層(4~5層)

航空・宇宙分野の構造材として開発された特殊鋼である。1960N/mm2と中炭素鋼S45Cの3倍近くの引張強度がある。炭素の含有量を減らした鋼で、Niなど 30 % 程度含む特殊鋼である。マルテンサイト化した後、時効処理  によって強度を向上して使われる。強度、靭性に優れ、窒化処理が容易である。

工程:

冷間圧延(幅広)→ロールプレス→レーザー溶接(筒形成)→切断(バンド形成)→バンド圧延(多層化)

□エレメント

写真右

サイズ:

20~30㎜

材質:

特殊合金鋼

工程:

ファインブランクプレス→熱処理(焼き入れ焼き戻し)

要求:

硬度、耐衝撃性(靭性)

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