燃料電池セパレーター

セパレーターは各セルの間に挟んで、燃料ガスや空気を遮断する役割を果たす板状の部品。各セルをシールするとともに、流路を形成し、水素や空気を送り込む。1セルの出力は0.7ボルトと微小で、燃料電池の出力はミライの場合で330セル以上を重ね合わせている。

セパレーター材質は、当初は軽いカーボン製や薄いステンレス製があったが、2021年式トヨタミライにはチタン製が採用された。
金属セパレーターの場合は表面処理が必要で、そのまま使用すると、表面の酸化被膜によって、金属セパレーターと燃料電池セル間の電気抵抗が大きくなり出力が低下するという問題がある。そのため、導電性炭素膜を被覆しカーボン同等の効率を実現している。

チタン製はカーボンやステンレスに比べて成形性とコストに課題がある。
カーボンは軽さが特徴で軽量化、ステンレス製は薄さが特徴で小型化が可能になる。
また、アルミニウム合金はメッキを施してもピンホールから局部腐食を起こす問題があり採用されたことがない。

□チタン鋼板
材質:板厚0.2㎜
工法:流路(プレスまたはエッジング)+導電性コーティング

□ステンレス鋼板
材質:板厚0.15㎜ 耐食導電性改良材
工法:流路(プレスまたはエッジング)+導電性コーティング

□カーボン
材質:カーボンまたはカーボン樹脂複合材
工法:圧縮成形または射出成形

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