溶接部品とは

2つ以上の金属部品の接合法。自動車では電気抵抗の発熱で溶接するスポット溶接が多いが、その他各種の溶接も多用される。足回りでは溶加材を用いるアーク溶接、ミッション等の構成部品には溶加材を用いない高精度なレーザー溶接、トルクコンバータなど接合部が多い場合、ろう付け法も使用される。

溶接の欠点は直接肉眼で内部の欠陥が解らないことで、始業時の破壊検査や溶接条件の保証で補うことが多い。

画像はサーボロボジャパンの溶接欠陥検査機。

サイズ

10㎜~1000㎜

材質:

溶加材:接合母材類似品+被服(ケイ酸ソーダ,酸化鉄,石灰,セルロース)

ろう材:低温溶融材

工法

(溶加材使用)

アーク溶接(MAG溶接、MIG溶接、TIG溶接)

(溶加材不使用)

スポット溶接、摩擦圧接、レーザー溶接

(ろう付け)

ろう付け(Brazing)、レーザーブレージング(ろう付け)、レーザークラッディング(肉盛り)

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■アーク溶接

空気中のアーク放電を利用する。溶加材を使用する溶接法。アーク溶接では溶接部は炭酸ガス、アルゴン等のガスでシールドされ、大気中の窒素や酸素が溶接部に混入するのを防止する。

鉄の場合はアーク溶接、MAG溶接、ステンレスの場合はスパッタが発生しないTIG溶接が向いている。アルミニウムの場合は溶接速度が速く歪の少ないMIG溶接が向いている。自動溶接では、溶加材ワイヤーの連続供給が行われる。

構成

消極電極式 アーク溶接:溶接棒が消耗電極になる。

MAG/MIG溶接:溶加材ワイヤーが電極になる。
非消極電極式 TIG溶接:タングステン電極と溶接材ワイヤーで構成。

工法

種類電極溶加材シールドガス用途溶接不可
アーク溶接消極電極式溶接棒炭酸ガス100%鋼材ステンレス、アルミ
MAG溶接消極電極式電極ワイヤー炭酸ガス20 %+アルゴン80%鋼材ステンレス、アルミ
MIG溶接消極電極式電極ワイヤーアルゴン100%アルミ
TIG溶接非消極電極式   タングステン ワイヤーアルゴン100%ステンレス、アルミ

MAG:Metal Active Gas

MIG:Metal Inert Gas

TIG:Tungsten Inert Gas

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■スポット溶接

電気抵抗溶接の一種。自己溶融法で溶加材不使用。主に薄板どうしの接合に用いられる。スポット溶接は、銅電極で重ねた金属材料を挟み込み、加圧状態のまま数千~数万Aの大電流を短時間流すことにより、抵抗発熱で材料がいったん溶融しその後に凝固すると接合される。接合部にはナゲットといわれる凹みと焼けあとが残る。アルミニウム合金は電気抵抗が小さく抵抗発熱も小さい為不向きだが、近年、軽量化でアルミのスポット溶接機が開発されている。

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■摩擦圧接

自己溶融法で溶加材不使用。接合する2本の金属棒を高速回転し擦り合わせることで 摩擦熱によって母材が軟化すると同時に圧力を加えて接合し、摩擦圧接部は高い強度が得られる。銅とアルミ、アルミとステンレスの接合といった溶接では難しい異種金属の接合ができる。また、アーク溶接の溶接棒やフラックス、熱源を必要とせず、ガスやスパッタも出ないため環境対応の接合法。丸形状でないと接合できないのが欠点。

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■レーザー溶接

自己溶融法で溶加材不使用。主に精密シーム接合(線溶接)に用いられる。レーザー溶接は、レーザー熱で材料がいったん溶融しその後に凝固すると接合される。板厚は選ばないが、溶接したい部位の精度が要求される。レーザー溶接は溶接面が密着していないとうまく溶接できない。YAGレーザーとファイバーレーザーがあり、溶融幅はYAGレーザーが大きく、強度を楽に持たせるこができる。ファイバーレーザーは細く打てるため、シーム溶接が主な使用法。難溶接材、銅やアルミの溶接に向いている。

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■ろう付け(Brazing)

ろう接はろう付とはんだ付に区分される。溶加材の融点が450℃以下がはんだ付、451℃以上がろう付と定義されている。接合する部材よりも融点の低い合金(ろう)を溶かして接着剤として用いる。水素雰囲気や真空中で行う雰囲気ろう付と、トーチ、ガスを使用する加熱ろう付がある。自動車部品では大量生産が可能な雰囲気ろう付が多い。長所は母材自体を溶融させずに他の部材を接合させるため、薄板や精密部品の接合ができる。また、トルクコンバーターのフィンような多点接合部品は、毛細管現象を利用したろうの浸透により接合ができる。

工法:被接合材→隙間小管理→ろう材設置→高温炉→毛細管現象によるろうの浸透→冷却接合

□レーザーブレージング(ろう付け)

レーザーの高出力化により、自動車のボデイ溶接のような、すきまのあるラフな接合面に対しても接合できるようレーザーブレージング(ろう付け)技術が開発されている。

□レーザークラッディング(肉盛り)

シリンダーヘッドバルブポートへ母材のアルミニウム合金に耐摩耗金属粉体をレーザーで溶かし焼き付ける。溶射の厚さは0.1mm程度だが、レーザーではmm単位の厚い焼き付け層の形成が可能となる。

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■はんだ付け

はんだはSn-Ag-Cu系、溶融温度は200~250℃が標準。はんだの形態は、ソルダーペースト、はんだ合金塊、やに入りはんだ線、がある。

ソルダーペーストはチップマウンター(表面実装)で使用する。穴のない電子基板に電子パーツを載せる前に、クリームはんだ印刷機で塗布して仮接着剤として使用する。その後リフロー炉で熱を加えて接合する。

はんだ合金塊は、電子基板に穴があるスルーホール実装で使用する。電子パーツが挿入されたまま、はんだの浴槽に浸漬させる、ディップはんだで使用される。

やに入りはんだ線は、主に、はんだごてによる手はんだで使用する。フラックスを接合面に塗布したのち、はんだごてで接合部を加熱し、その後、はんだを溶融し接合部に供給する。フラックスには塩化亜鉛、松やになどが使用される。ロボットの低価格化によりロボットはんだも増えている。

工法:被接合材→隙間小→接合材加熱→ろう材溶融→冷却接合

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