ろう付け(Brazing)

■ろう付け(Brazing)

ろう接はろう付とはんだ付に区分される。溶加材の融点が450℃以下がはんだ付、451℃以上がろう付と定義されている。接合する部材よりも融点の低い合金(ろう)を溶かして接着剤として用いる。水素雰囲気や真空中で行う雰囲気ろう付と、トーチ、ガスを使用する加熱ろう付がある。自動車部品では大量生産が可能な雰囲気ろう付が多い。長所は母材自体を溶融させずに他の部材を接合させるため、薄板や精密部品の接合ができる。また、トルクコンバーターのフィンような多点接合部品は、毛細管現象を利用したろうの浸透により接合ができる。

材質:

銅ろう、アルミろうなど

適用自動車部品例:

アルミろう:ラジエーターチューブ

銅ろう:トルクコンバーターのフィン

工法:

被接合材→隙間小管理→ろう材設置→高温炉→毛細管現象によるろうの浸透→冷却接合

□レーザーブレージング(ろう付け)

レーザーの高出力化により、自動車のボデイ溶接のような、すきまのあるラフな接合面に対しても接合できるようレーザーブレージング(ろう付け)技術が開発されている。

□レーザークラッディング(肉盛り)

シリンダーヘッドバルブポートへ母材のアルミニウム合金に耐摩耗金属粉体をレーザーで溶かし焼き付ける。溶射の厚さは0.1mm程度だが、レーザーではmm単位の厚い焼き付け層の形成が可能となる。

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■はんだ付け

はんだはSn-Ag-Cu系、溶融温度は200~250℃が標準。はんだの形態は、ソルダーペースト、はんだ合金塊、やに入りはんだ線、がある。

ソルダーペーストはチップマウンター(表面実装)で使用する。穴のない電子基板に電子パーツを載せる前に、クリームはんだ印刷機で塗布して仮接着剤として使用する。その後リフロー炉で熱を加えて接合する。

はんだ合金塊は、電子基板に穴があるスルーホール実装で使用する。電子パーツが挿入されたまま、はんだの浴槽に浸漬させる、ディップはんだで使用される。

やに入りはんだ線は、主に、はんだごてによる手はんだで使用する。フラックスを接合面に塗布したのち、はんだごてで接合部を加熱し、その後、はんだを溶融し接合部に供給する。フラックスには塩化亜鉛、松やになどが使用される。ロボットの低価格化によりロボットはんだも増えている。

工法:被接合材→隙間小→接合材加熱→ろう材溶融→冷却接合

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