ソレノイド・ソレノイドバルブ
基本構造は電磁石。
□ソレノイド
銅線を巻いたコイルの中で可動式のピストンがスライドする構造。電力を直線運動に変え、機械式ワイヤーなどを廃止し、遠隔操作が可能になる。
用途
(補機)電動ドアロック、トランクオープナー、燃料リッドオープナー、エアコンクラッチ
□ソレノイドバルブ
ソレノイドバルブはさらに油圧や空圧と組み合わせ、バルブ機能を付与したもの。ONOFFソ
レノイドバルブ(ポぺット弁)とリニアソレノイドバルブ(スプール弁)がある。
◇ONOFFソレノイドバルブ
小流量だが、安価なため、ABSブレーキアクチュエーターなどで使用される。ATトランスミッションの制御バルブでは、スプールバルブの切換え制御用などに使用される。構造は簡単で、スプリング力によってプランジャで供給ポートの穴を塞ぎ、ONOFFはスプリング力に打ち勝つ電磁吸引力で行う。短いストロークで摺動部がなく信頼性が高い。ノーマルクローズドとノーマルオープンがある。
用途
(エンジン系)燃料噴射インジェクター
(走行系) 横滑り防止ブレーキABSソレノイド 、車両ダイナミック制御ESCソレノイド
◇リニアソレノイドバルブ
比例電磁弁とも呼ばれ、電流入力値に応じて圧力を制御できる。AT制御バルブなどでは、大流量のためクラッチなどを直接作動させることができる。油圧部は、円筒中空形状のスリーブとその中にすきま嵌合されるスプールで構成されており、2 部品の嵌合長さを変化させることで絞り量と漏れ量を調整し、出力圧力制御を行なう。ポペット式に比べ長いストロークを必要とするが、流体圧力の影響を受けないバランスタイプで、低圧から高圧まで幅広い操作圧に対応できる。
用途
(走行系)自動変速機ATソレノイド
(走行系)ブレーキ油圧ブースター
サイズ
50㎜~100㎜
構成
マニホールド、プランジャーピストン、コイル、電線、コネクター
材質
アルミニウム合金
工法
アルミ鍛造