ボディパネルとは
モノコック構造の車体において使用される外板および内板を指す。ボディパネルを用いることによって乗員への快適空間の提供、衝突安全性向上、環境負荷低減のための軽量化等が実現できる。
モノコックボディはボディとフレームが一体化しているので剛性が高く、フレームを使用しないため室内空間を広くかつ軽量に作成できる。また、ボディ全体で衝撃を分散して受け止めるので衝突安全性が高い。そしてフレームとボディ間の振動もないため乗り心地が良い。加えて車高が低くなり安定性が増すなどの利点から広く用いられている。
素材として冷間圧延鋼板1㎜前後を使用し、主にプレスとスポット溶接で構成される。軽量化のニーズからボディ骨格部分にハイテン材高張力鋼板、バンパーには軽量な繊維強化PPポリプロピレン樹脂を使用する。スポーツカー、高級車などの軽量化では、アルミニウム合金をドアパネル、フードパネル等、強度のあまり必要のない面積の大きい部位に採用することもある。
画像はBMW120iフェンダーパネル
特徴
モノコック構造
<長所>剛性が高い、軽量、衝撃吸収力が高い、室内空間が広い、乗り心地が良い
<短所>衝撃によるすこしの変形がボディ全体に影響し走れなくなる。
構成
エンジンコンパートメント、フロアパネル、ダッシュパネル、ボディサイドパネル、ドアパネル、フードパネル、トランクリッド、テールゲート、フェンダー、ホイールハウスパネル、サイドインパクトビーム
材質
冷間圧延鋼板(軟鉄)
ハイテン(高張力鋼板440~600 MPa級)=エンコパ内(フロントサイドフレーム等)
超ハイテン(高張力鋼板800~1000 MPa級)=ボディサイドパネル
超ハイテン(高張力鋼板1500MPa級)=サイドインパクトビーム
PPポリプロピレン樹脂=バンパー
工法
プレス→溶接(アーク、スポット、レーザー)