オイルフィルター
エンジンオイル内の金属片や不純物など微細な異物を除去するフィルター。オイルエレメントと呼ばれることもある。エンジン各部にオイルを循環させる役割。
フィルタの交換時期が過ぎてその役割を十分に果たせなくなったことを運転者に自動的に知らせる手段がないのが欠点。ケースとフィルター、Oーリングで構成されるが、ケースとフィルターは一体の使い捨て式で、ケースはセットスプリング、アンチドレーン弁、レギュレータ弁、リリーフ弁、で構成される。
セットスプリングはエレメントを固定する。アンチドレーン弁はエンジン起動時にフィルター内に給油切れを起こさぬよう、フィルタ内のオイルがエンジン停止中にオイルパンに逆流するのを防止する。
レギュレータ弁はオイルポンプからの油圧が一定以上になると開弁し油圧調整を行う。リリーフ弁はフィルタエレメントが目詰まりを起こしたとき、油の流量を確保するために開き、オイルはフィルターを通らずに汚れたままエンジンへ供給される。
エンジンオイルの交換の頻度は市中のガソリンスタンドなどでは3000㎞などと誤った情報が展開されているが、おおよそ10,000km~15,000kmに1回と自動車のサービスマニュアルには記載されている。オイルフィルターはエンジンオイルの交換1回に対して、おおよそ2回に1回の割合でも交換することが多い。
画像は東京濾器製オイルフィルター&クーラーモジュール。
サイズ
100㎜~150㎜
構成
カートリッジ式(フィルターエレメント、フィルターケース、固定用オーリング)
□フィルターエレメント
材質:濾紙
工法:配合→水中撹拌→抄紙→水切り→乾燥
□フィルターケース
構成:ケース、セットスプリング、アンチドレーン弁、レギュレーター弁、リリーフ弁、
ケース材質:冷間圧延鋼板SPC
工法:プレス
□固定用Oーリング
材質:ニトリルゴムNBR
工法:ゴム錬り→コンプレッション成形→(二次加硫→)研摩