ガス浸炭と同様に母材の靱性を確保しながら表面のみを高硬度化し、耐摩耗性と耐疲労強度を両立させる方法。表層全体の処理となり部分的な焼き入れはできない。熱処理方法は変態点温度(700℃)より低い臨界区域(550℃)以下で処理するため、変形や歪の心配がない。2~5時間の短時間処理だが、表面硬度はHv400~600の高硬度となり、自動車部品で使用される。ワークはステンレスSUS鋼SUS以外のすべての鋼材が窒化処理できる。ガスはアンモニアガスNH₃と浸炭性ガスCO₂を1:1の割合で混合して用いる。530~600℃x2~5時間加熱し、NH₃から分解したN成分で窒化を、CO₂から分解したC成分で浸炭を行い、窒化層被膜を生成する。
【表面硬度】Hv400~600
【全硬化層深さ】5~20μm
サイズ
10㎜~500㎜
材質
SUS以外の鋼材、鋳物(FC、FCD)
工法
焼き入れ→焼き戻し