プロペラシャフト
後輪駆動の場合に、後輪軸中央のディファレンシャルシャルギアにエンジンの駆動力を伝達する進行方向に平行に配置される駆動シャフト。
プロペラシャフトは全長が長くなると前後方向で撓んで振動が高まるため、最高速度でも共振しないように設計される。大径の鋼管を使用したり、2本または3本にして共振点をずらし共振を避ける。ボデイとは、途中センターベアリングで吊るす仕様が多い。
各プロペラシャフトの端部には自在継手があり、大トルクを伝達できるカルダンジョイント(十字式自在接手)が採用され、ミッションとディファレンシャルを継いでいる。
ディファレンシャルまで継ぐ2本目または3本目のプロペラシャフトはサスペンションの上下運動により全長が変化するため、スプラインによって伸縮する仕様になっている。
カルダンジョイントは360度可動できる動力伝達機構だが、不等速ジョイントのため、傾斜させると1回転中の速度変動がでて回転むらが出て車体を振動させる。そのため、振動が発生しないように、入口側と出口側の2個のジョイントを平行にするなどして、速度変動を打ち消して等速性を確保する必要がある。
サイズ
500㎜~2000㎜
構成
シャフト、スプライン、カルダンジョイント、コンパニオンフランジ
材質
機械構造用鋼管
工程
鋼管(→伸管加工)→機械加工(切断、旋盤、ドリル)→鍛造ジョイント摩擦圧接→塗装