シャフト
軸のこと。歯をかみ合わせて動力を伝達する際に用いられる。
□クランクシャフト
レシプロエンジンにおいて発生した往復運動を回転運動に変換する際の回転軸。材料は合金鋼の鍛造品などで、軸受部には高周波焼き入れ、浸炭処理などの表面硬化処理が行われる。
□バランスシャフト
直列4気筒エンジンなどはクランクから二次振動を除去出来ない。そのため、振動を相殺するためクランクシャフトの2倍で回転するバランスシャフトが使用される。
□カムシャフト
回転運動を反復運動に変換し、バルブシステムに伝えバルブの開閉を促す。カムを棒状に複数まとめたもの。カム部は偏心に加工され、断面は卵型が多い。
□インプットシャフト
マニュアルトランスミッションのうち、エンジンからの動力を受けるシャフト。
□カウンターシャフト
マニュアルトランスミッションにおけるインプットシャフトに接続されたギヤと連動するギヤが備えられたシャフト。
□アウトプットシャフト
トランスミッションの出力を駆動輪へ伝えるシャフト。
□A/Tメインシャフト
トランスミッションにおける駆動力をタイヤへ伝達するシャフト。
□ステアリングシャフト(ASSY)
ハンドル操作を前輪へ伝達する軸部分。衝撃で縮む、衝撃吸収構造になっている。
□ドライブシャフト
前輪駆動車FF車などで使用され、エンジンの駆動力を伝達しタイヤを回転させる。進行方向に直角側の駆動シャフト。
□アクスルシャフト
リアアクスルなどドライブアクスルで使用されるタイヤを回転させる軸。進行方向に直角側のシャフト。
□プロペラシャフト
後輪駆動のドライブアクスルで使用され、ディファレンシャルシャルギアにエンジンの駆動力を伝達する軸。進行方向に平行の駆動シャフト。
プロペラシャフトは全長が長くなると前後方向で撓んで振動が高まるため、最高速度でも共振しないように設計される。共振を避けるため、大径の鋼管を使用したり、2本、3本に分割してセンターベアリングで支える
端部の自在継手は大トルクを伝達できるカルダンジョイントが採用され、ミッションとディファレンシャルを継いでいる。ディファレンシャルまで継ぐ最終のプロペラシャフトはサスペンションの上下運動により長さが変化するため、スプラインによって伸縮する仕様になっている。
□モーターシャフト
モーターの回転中心にある出力を取り出す軸。
サイズ
外径1mm~50㎜
構成
自動車のシャフト
【エンジン】クランクシャフト、バランスシャフト、カムシャフト
【MT】インプットシャフト、カウンターシャフト、アウトプットシャフト
【AT】ATメインシャフト
【ステアリング】ステアリングシャフト
【アクスル】ドライブシャフト、アクスルシャフト、プロペラシャフト
【モーター】モーターシャフト
材質
中炭素鋼、合金鋼
工法
鍛造→旋削→熱処理→研削→ショットブラスト→表面処理