マグネット
永久磁石のこと。モーターに使用される。
フェライト系磁石とネオジム強力磁石がある。フェライト系の永久磁石は直流モーターに使用され、EV車など高性能モーター用には高価なネオジム強力磁石が使用されている。
磁石の製造方法からは、焼結磁石とボンド磁石の2種類に大別される。粉末冶金法によって作られる磁石を焼結磁石と呼び、磁気特性が高く耐熱性にも優れる。一方、樹脂等のバインダーと混ぜ合わせて射出成形機で成形される磁石をボンド磁石と呼ぶ。磁気特性や耐熱性は焼結磁石に劣るが、製品形状の自由度高い。ローターへの磁石の埋め込み形状をU字型にするなどして、形状による磁力増などで、高価なネオジム磁石の減量でコストダウンを図っている。
ネオジム強力磁石はネオジム、鉄、ホウ素が主成分。ネオジム原料が高価で希少金属でさらに、原料産地が中国に限られ供給不安があるため、希土類金属不使用の強力磁石の研究が多く行われている。また、加熱すると突然磁力を失う欠点を補う研究も行われている。
画像は相模化学金属製ネオジム強力磁石。
サイズ
10㎜~100㎜
■フェライト系磁石
材質
鉄酸化物粉末、バリウム、ストロンチウム
工法
配合(基材、結合材、添加材)→混合→加圧プレス→焼結(加熱炉)→粉砕(1μm)→加圧プレス→焼結(加熱炉)→着磁
■ネオジム強力・焼結磁石
材質
ネオジム、鉄、ホウ素鉄酸化物粉末
工法
配合(基材、結合材、添加材)→混合→加圧プレス→焼結(加熱炉)→粉砕(1μm)→加圧プレス→焼結(加熱炉)→着磁
■ネオジム強力・ボンド磁石
材質
ネオジム、鉄、ホウ素鉄酸化物粉末、樹脂
工法
配合(基材、結合材、添加材)→混合→射出成形→焼結(加熱炉)→着磁