車両接近通報装置(AVAS:Acoustic Vehicle Alerting System)は、静か過ぎて歩行者が車両接近に気が付かないことで起こる事故を防止する。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などでは、走行騒音が小さく、これらの車両の接近を歩行者が気付き難いということから、歩行者など周囲に車両が近くにいるという認知度を上げるために擬似エンジン音や擬似モータ音などの車両接近通報音を発生させる車両接近通報装置が搭載された。
【システム事例】
コーナーソナーの超音波センサーを活用し、低速時、歩行者の近接時に、HV ではエンジンが停止した状態での走行時に、以下の場合に車速に応じた音階で音を鳴らす。
• 発進時、車速が30km/h以内のとき、車速が30km/hを超えると消音する。
• 減速時、車速が25km/h以下になったとき。
• シフトポジションをR(リバース)にしたとき。
【法規制】
車両接近通報装置試験(協定規則第 138 号)準拠
「本規則の仕様は、0km/h超かつ20km/h以下の速度範囲に適用する。AVASの作動は、仕様範囲外の車速において許容される。AVASは、規定の作動範囲内または範囲外で内燃エンジンの作動と関係なく作動可能である」
車両接近通報装置の電動車への設置が2018年から義務付けられている。
<適用時期>
新 型 車:2018年 3 月 8 日
継続生産車:2020年 10 月 8 日
システム構成:
① 超音波センサー(前方、後方) 他システムと共用
② 制御ECU
③ 警報装置
サイズ: ECU 100×100x40㎜ 警報装置 φ100x40㎜
構成:ECU:電子基板、筐体、コネクター