「加工別分類」一覧
各種加工とは
自動車産業で多用される精密ばね加工、レーザー加工、アルミ接合などを紹介する
焼き入れ材料
焼き入れできる材料は0.35%以上炭素含有することが条件となる。 ◆全体焼き入れ 硬度は鋼に含まれる炭素量で決まる。熱処理方法は炭素鋼の場合では、鋼を組織の構造が変化する変態点温度(700℃)より高い800~850℃まで上昇させ、所定時間...
無孔性ダイカストPF法
PF法(Pure Free Diecasting):特殊ダイカストの一種。酸素置換法とも呼ばれる。薄肉品のほか厚肉品にも対応できる。型内部のキャビティ内の空気を酸素に置換し、アルミと反応させて超微細酸化物を形成する過程の真空状態を利用してブ...
高真空ダイカスト
特殊ダイカストの一種。気密性や、溶接性が必要な薄肉の大型製品に対応する。真空法ダイカストでは気泡の巻き込みが少なく熱処理と溶接ができないが、対策として金型や射出機構のシール性能を向上させ、気密性を高め型内部のキャビティを高真空にして気泡の巻...
真空ダイカスト
特殊ダイカストの一種。薄肉の大型製品に対応する。型内部のキャビティを低真空にして気泡の巻き込みによるブローホールを少なくする。大型の薄肉加工はできるが熱処理と溶接はできない。 低真空 -20~-50KPa(20~50 %真空)
カーボンセラミックス複合材(CMC)
航空機ブレーキに使用されるCMC(Ceramic Matrix Composite)カーボンセラミックス。自動車のハイエンドスポーツカーにも適用される場合がある。カーボンブレーキに前駆体ポリマーを含浸させ、600~1200℃で焼成するとポリ...
ガラス繊維強化樹脂部品
GFRPは熱硬化性樹脂、GFRTPは熱可塑性樹脂を使用する製品の略号。 ガラス繊維のコンポジット成形は単にFRPと呼ばれ、軽量化材料として自動車に古くから採用されている。熱硬化性樹脂とガラス繊維織布の組み合わせで、オートクレーブ工法(高温高...
プリプレグ
ガラスやカーボンなどの繊維に前もって樹脂を含浸させた半硬化の薄いシート状の中間材料。何層にも積層して使用する。 カーボン織布に熱硬化性樹脂を含浸させたシートが代表例だが、用途に合わせて多くの種類の組み合わせがある。 繊維はカーボン繊維のほか...
繊維強化複合材料(コンポジット)
2つ以上の素材を組み合わせた複合材料(コンポジット)。自動車では、プラスチックを母材とし繊維を強化材として加えた高強度素材が使用される。また、成形が容易なため、ボデイなど3次元形状に加工され、金属の代替えの軽量化素材として使用される。繊維は...
T4熱処理
溶体化処理後自然時効: 機械的性質の向上、耐食性の向上: 鉄鋼材料では焼入れのマルテンサイト変態によって組織が微細化され強度が上昇するが、アルミニウム合金では鋼材のような変態がない。そのため、溶体化処理により515~550℃で加熱を行い、...
T6熱処理
溶体化処理後人工時効: 最高の強さの向上 鉄鋼材料では焼入れのマルテンサイト変態によって組織が微細化され強度が上昇するが、アルミニウム合金では鋼材のような変態がない。そのため、溶体化処理により515~550℃で加熱を行い、合金元素をアルミ...
アルミニウム合金熱処理とは
アルミニウム合金 の熱処理法として、T4、T5、T6処理などがJISで規定されている。 鉄鋼材料では焼入れのマルテンサイト変態によって組織が微細化され強度が上昇するが、アルミニウム合金では鋼材のような変態がない。そのため、...
ベーキング(水素脆性除去)
ベーキング処理は、水素脆性除去処理。200℃の炉中で加熱して水素を追い出す。 メッキによって金属が水素を吸収してもろくなる現象を水素脆性という。高強度鋼部品が静的な負荷応力を受けた状態である時間を経過したとき突然脆性的に破壊する「遅れ破壊」...
焼きならし
加工によって不安定となった鋼の組織を均一な標準状態にする熱処理。JISの加工記号では「HNR」。熱処理方法は炭素鋼の場合では変態点温度(700℃)より高い800~850℃まで加熱し空冷する。結晶粒が微細化し靭性が増し、同時に残留応力が除去で...
焼きなまし
鋼を軟らかく加工しやすくする熱処理。JISの加工記号では「HA」。熱処理方法は炭素鋼の場合では変態点温度(700℃)より高い800~850℃まで加熱し、組織をオーステナイト化させ、その後、臨界区域(550℃)以下まで炉冷で徐冷後、炉から取り...
焼き戻し
鋼を強靭にする熱処理。JISの加工記号では「HT」。焼き戻しを行うのはS35C以上の中高炭素鋼や合金鋼。熱処理方法は、焼き入れ後さらに再加熱して硬くて脆い「焼き入れマルテンサイト組織」を粘りのある「焼もどしマルテンサイト組織」からトルースタ...
焼き入れ
鋼の硬度を上げる熱処理。 JISの加工記号では「HQ」。高炭素鋼では、そのままでは脆く割れなどが生じやすいため、焼戻しを行う。 硬度は鋼に含まれる炭素量で決まる。熱処理方法は炭素鋼の場合では、鋼を組織の構造が変化する変態点温度(700℃)よ...
鋳鋼SC
鋳造ラインを使用し、鋼材の組成を溶融させて、製造するが、一般的な鋳鉄ではなく鋼の性質を持つ。鋳鉄より伸び(展延性)と引張強さ(強度)が大きいが、鍛造鋼よりはもろい。 また、鋳鉄では不可能な溶接ができる。 工程ではランナーから切り離すためには...
ダクタイル鋳鉄FCD(球状黒鉛鋳鉄)
自動車部品等で多用される強度アップ材。 鋳造する直前に溶湯に球状化剤(Si-Mg-Ca-希土類金属)を加えて、組織中の黒鉛の形を球状にする。これによりねずみ鋳鉄の欠点である強度、靭性(粘り強さ)を改良した鋳鉄となる。鋳放しのままでも鋼に近い...