チャイルドシート(和製英語:Child Seat)
衝突時の安全確保のため、2000年~運転者に対して6歳未満の幼児を自動車に乗車させる場合に使用が義務付けられている。(道路交通法第71条の3第3項)
現在、標準装備化が進んだのがISO FIXチャイルドシート。2012年7月以降の新車にはISO FIX対応の固定金具の装備が義務付けられている。
ISO FIXはシートベルトを使わず、チャイルドシートとクルマの固定金具を連結するだけで固定できる取り付け方法。クルマ側の固定金具は、座席(主に2列目)のシートの隙間に2個装着される。さらに任意でシート背面に固定金具を有する車両もある。
チャイルドシート側は下側後方に2つのコネクターと上部後方にも1つのコネクターがある仕様もある。また下部前方には衝突時の衝撃を緩和する金属製のレッグが床面に接地される。
過去のチャイルドシートはシートベルトで固定する仕様がほとんどで、シートベルトの締め付けが足りずにグラグラな状態で使用してしまうなど安全に使用できていない状態が多く事故が多発した。
さらに、クルマ側も、過去に普及したチャイルドシート固定機能付(ELR―ALR)シートベルトには問題があり、現在販売される車両にはELR―ALRは装着されていない。このELR―ALR機構は、普段は※ELR機構で、ゆっくりと引き出すと出し入れできるが、すべて引き出すと※ALR機能に切り替わり、巻き込み方向にしか動かなくなる。それによって子供の首絞め事故が多発した。2008年には、国民生活センターから注意喚起されたが、リコールで改修されているわけではないので、2000年~2008年式のELR―ALR装着車では注意を要する。
<用語解説>
※ELR(Emergency Locking Retractor):緊急ロック式巻取装置,前席用
シートベルトをゆっくりと引き出すと出し入れできるが、急ブレーキを踏んだりするとシートベルトがロックされる。
※ALR(Auto Locking Retractor):自動ロック式巻取装置、後席用
シートベルトを引き出している途中で手を止めると、自動的にロックされそれ以上ベルトが引き出せない。
サイズ
500㎜~700㎜
構成
シート
乗員用シートベルト機構
車両固定機構(腰ベルト通し穴、肩ベルト固定バックル、伸縮レッグアーム)
シート旋回&リクライニング機構
材質
(表層)ポリエステル繊維
(シートクッション)ウレタンフォーム発泡材PURなど
(裏面骨格材)ポリプロピレンPP樹脂
工法
(シートクッション)基材熱プレス成形→表皮接着