BEV(Battery Electronic Vehicle)は、電池でモーターを作動させ、減速時はモーターを発電機としてエネルギー回収を行なう。しかし充電能力不足で、走行のためには外部からの充電が不可欠で、充電できなければバッテリー切れで走行不能になる。
EV用ジェネレーターが必要なのは、ハイブリッド車(HV)。HVはエンジンとモーターの配置方法でパラレル式とシリーズ式の2つに大別され、ジェネレーターの役割は異なる。
□パラレル式
ジェネレーターはMG(Motor Generator)と呼ばれ、発電と駆動の2つの役割を行う。駆動
モーターとは別に配置され、車両の減速時にエネルギーを回生してバッテリーにチャージ
する働きと、モーターとしてエンジンの始動や加速する際の動力をアシストする機能があ
る。
サイズ:300㎜~500㎜
構成:交流発電機兼モーター
□シリーズ式
ジェネレーターはエンジンに付属し発電に特化する。電気は二次電池に蓄電し、駆動モーターで走る。高速走行時は燃費が悪くなるが、市街地走行が多い小型車では問題にならない。
サイズ:300㎜~500㎜
構成:交流発電機
□参考:HV方式の特徴
① パラレル方式HV:エンジンとモーター兼発電機の双方で駆動する。
走行時はエンジンが主体となり、モーターはサポートに徹する。
エンジンに負荷がかかる発進、加速時にモーターを駆動させることにより、燃料の消費を抑えることができる。システム重量が軽く、コストも低く抑えられる。
採用例:スバル XVの「e-BOXER」や、ホンダ フリードの「SPORT HYBRID i-DCD」など
② シリーズ方式HV:エンジンは発電だけを受け持ち、発電機を回転させ発電し、モーターのみで駆動する。エンジンはバッテリーへの蓄電のみに使い、完全にモーターのみの駆動のため、加速感や乗り味はBEVのような加速性、静粛性、快適性が与えられる。
採用例:日産 「e-POWER」ノートなど、
③ シリーズパラレル方式HV:シリーズ・パラレル両方式の機能を持ち、走行条件によって最適な方式に使い分けて駆動する。スプリット方式とも呼ばれる。発進、低速時にはモーターのみで走行し、高負荷時や高速走行時にはエンジンも始動させるシステム。
採用例:トヨタ THS(TOYOTA Hybrid System)プリウスなど