電動車用熱管理システムとは

電動車でもエンジン車と同様にウォーターポンプとラジエーターを使用し水を循環して冷却システムを構成している。冷却が必要になるのは駆動モーター、バッテリー、パワーコントロールユニット(PCU)、PTCヒーター、充電器などが対象となる。
電動車では暖房による電力消費は車の航続距離やバッテリーの寿命を左右するため、排熱利用は重要な管理要素になっている。
また、燃料電池車では燃料電池の温度管理は性能そのものを左右するため、より厳密な温度管理が行われている。燃料電池の冷却水は約70℃で管理される。また、電気抵抗が低くなると絶縁性が失われるため、電気抵抗の大きい特殊冷却な冷却水が使用される。さらに、冷却回路部品からイオンが溶け出すので、電気抵抗が下がらないようにイオン交換器も設定されている。
ハイブリッド車では、排気管の外周にエンジン冷却液を循環させ、排気ガスの熱エネルギーを回収してエンジンの暖機を促進する排気熱再循環システムの事例などもある。

構成:
電動車(EV):電動ウォーターポンプ、ラジエーター&冷却ファン、冷却水
燃料電池車(FCV):電動ウォーターポンプ、ラジエーター&冷却ファン、冷却水、冷却水制御バルブ、イオン交換器

写真:EV車PTCヒーター

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