ベアリング

ベアリング

回転部分や往復運動部分に欠かせない部品。相手部品に接して荷重を受け、軸などを支持する。摩擦を下げ効率を上げる、焼き付けを防ぐ、摩耗を減らして寿命を長くするなどの役割を果たす。

方式はころがり軸受けと、滑り軸受に大別される。ころがり軸受は形状から玉軸受けところ軸受に大別され、用途からはラジアル軸受とスラスト軸受に区分される。民生品で多く使用される一般的な深溝玉軸受はガタつきが多い欠点から自動車用途ではあまり使用されない。汎用のベアリングにはリング状のインナーレースとアウターレースが付属するが、自動車部品設計の視点ではムダな部品となる。そのため、大量生産するクラッチレリーズやハブユニットなどは専用設計することでインナーとアウターのレースの廃止などのコストダウンと高精度化を図る事例が多くみられる。

自動車部位別ベアリング使用例

エンジン MT AT デフ ハブ

乗用車

ハブ

商用車

その他

補機類

ころがり ラジアル玉 深溝
アンギュラ
ラジアル

ころ

円筒
円錐
針状
スラスト

アンギュラ ○クラッチレリーズ
スラスト

ころ

針状
すべり 円筒 焼結
樹脂
球面 ○ロッドエンド
専用 タペット ハブユニット クラッチレリーズ

方式

ころがり軸受け(玉軸受、コロ軸受)、滑り軸受

サイズ

1㎜~300㎜

■玉軸受

方式

□玉軸受:ラジアル玉軸受(深溝玉軸受、※アンギュラ玉軸受など)

スラスト玉軸受

アンギュラ玉軸受は、適切な予圧保持によってラジアル荷重とスラスト荷重を同時に受けることができる。

□ころ軸受:ラジアルころ軸受(円筒ころ軸受、針状ころ軸受、円錐ころ軸受)

スラストころ軸受

構成

ボール、インナーレース、アウターレース、ホルダー、シール、グリース

材質

高炭素クロム鋼SUJ2(炭素量1%、クロム1.5%他)

工法

(ボール)棒材→切断→原球プレス→フラッシング・バリ取り→熱処理・焼入焼戻→研摩 →第1ラッピング→第2ラッピング

(レース)熱間鍛造→焼鈍→ショットブラスト→冷間鍛造ローリング→旋削→研摩→熱処理・焼入焼戻→仕上

■すべり軸受

方式

ラジアル軸受 巻き軸受

切削軸受

スラスト軸受 巻き軸受

切削軸受

材質

巻き軸受(樹脂、焼結合金含油)

切削軸受(アルミ青銅系固体潤滑剤埋込)

工法

(巻き)バックメタル→軸受層形成→プレス成形

(切削式)旋削→横穴明け→固体潤滑剤埋込→研削

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