機械加工部品

機械加工部品

各種の工作機械を用いて主に金属部品を切削加工する工法。材料の無駄が多く出るが、高精度に加工できる。はめあい、面接合、ボルト接合など、あらゆる部品で使用する。

サイズ

10㎜~1000㎜

材質

炭素鋼(S45Cなど)、合金鋼(SCM435など)鋳鉄(FC、FCDなど)、アルミニウム合金(A5056など)、アルミニウム鋳物(ADC12など)など

工法

マシニングセンター、ボール盤、旋盤、フライス盤、ホブ盤、ブローチ盤、中ぐり盤、

研削加工(円筒研削、センタレス研削)

切断加工(丸鋸盤、ガス溶断、ウォータージェット切断レーザー溶断)

放電加工(型彫放電加工、ワイヤーカット放電加工)

砥粒研磨加工(バレル研磨、ラップ研磨、バフ研磨)

■マシニングセンター加工

万能加工機。ワークを固定し、マシングセンターの工具を駆動回転させ加工する。主軸がベッドに対し水平な横型マシニング、垂直な立型マシニング、主軸の受けが門型両もち構造の門型マシニングがある。

コンピュータ制御のNC機となっており、プログラムで工具の位置、主軸の回転、ワークの位置制御を行う。フライス加工、中ぐり、穴孔け、研削などの加工が1回のチャッキングで行える。複数の工具を装備し、チャッキング1回で5面まで加工できるため、段取り変えによる精度不良がなく精度の高い加工が可能となる。反面、加工時間がかるため、少量生産向きだったが、最近は動きも機敏になり、さらに価格も低下したため、量産でも使用することが多くなってきている。

■ボール盤加工

ワークを固定し、ボール盤に取り付けられたドリルを駆動回転させ加工する。ドリルは先端部分が刃になっている。先端の角度が90度または120度、外径は40mm程度まである。チャック部は13 mm以下はストレート形状、直径13 mm以上ではテーパードリルとなっている。高い位置精度で穴孔けする場合は、ボール盤でなく、フライス盤が向いている。

■旋盤加工(円筒加工)

ワークを駆動回転させ、固定されたバイト(刃もの)を当て、前後方向,左右方向の移動操作によって材料を円筒に削る単能機。「回転速度」,「切り込み量」,「送り」の加工の3要素の設定値は、材料の寸法や形状、材質、バイトの種類などで決まり、実際に削ってみて決める。

コンピュータ制御のNC機はプログラムでワークの回転制御、工具の位置制御を行う。

CNC複合機では、ドリル加工やフライス加工などの回転工具も追加される。長尺の材料を使用し材料送り装置を追加すると自動運転ができる。

平行2軸式CNC旋盤加工機は、ガントリーローダを搭載し、第1軸で片面を加工したあと、搬送ロボットでワークを反転セットし、第2軸で表裏加工ができる。素材の搬入から加工品の搬出までの自動運転ができる。

■フライス盤加工(面加工)

ワークを固定し、工具を駆動回転させて加工する。主軸がベッドに対し垂直な立てフライス盤、水平な横フライス盤がある。使用する工具は多数の切れ刃を持つ。立てフライス盤では円筒正面刃で面加工やエンドミルで溝加工などを行う。横フライス盤では円筒外周刃で面加工を行う。
コンピュータ制御のNC機は、プログラムで工具の位置、主軸の回転、ワークの位置制御を行う。NCでは縦横高さの3方向での動きが同時に制御出来るために、曲線や曲面を切削することが出来る。

■ホブ盤加工(歯切り加工)

ホブ盤は、ホブをホブ軸に取り付け、ホブ軸とワーク軸に一定の同期した回転運動を与えて、平歯車、はすば歯車、ウォーム歯車などの歯切りを行なう。

ホブ:円筒外周部のねじに沿って切れ刃をもつ回転工具

■ブローチ盤加工(スプライン加工など)

ワークを固定し、ブローチを上下させて、かんなのように加工する。ブローチ加工の長所は、高能率で、作業が簡易、加工精度のばらつきが少なく大量生産に向いている。短所は工具が高価で、上下方向に大きなスペースが必要になり、工具が高価になる。

ブローチ:棒状の軸に粗、中仕上げ、仕上げという複数の工程要素を組み込んだ 多数の刃が順次寸法を増しながら配列されている。

■中ぐり盤加工

ボール盤などで開けた穴を大きくする中ぐり加工に特化した工作機械。ワークを固定し工具を回転させて加工する。主軸が水平な横中ぐり盤と垂直な立て中ぐり盤がある。中ぐり加工は、旋盤やマシニングセンター、フライス盤などでも可能だが、特に大きい加工物に大きい径や深い穴を開けたい時に使用する。ジグボーラーは立て中ぐり盤の一種で、より精密な加工ができる。

■研削加工機

砥石によりワークを削る加工法。高速で回転する砥石でワークを少しづつ削る。砥石での研削は加工精度が高く、加工面荒さもきれいに仕上がる。

構成

円筒研削盤、センタレス研削盤、内面研削盤(ホーニング加工)、平面研削盤

□円筒研削盤

高速で回転する砥石で、反対方向に低速駆動回転する円筒ワークの外周を研削する。横型の場合、砥石は上下に動き、ワークが左右に移動する。丸物の外径研削とテーパ研削が出来る。 精度的にはセンターレス研削盤より高精度の加工が行える。

□センタレス研削盤

丸物の外形ストレート研削の専用機。ワークは案内板から挿入され、調整砥石の駆動回転と微少な傾斜角によりフリー回転と軸方向推力が与えられる。研削砥石と調整砥石と傾斜ブレードの3つの工具に規制された空間を通過しながら研削する構造。ワークは固定されないため、センターレス研削という。長所は生産性が高いことで、精度的にもミクロン単位の円筒度の高精度な研磨ができる。

□内面研削盤、ホーニング加工

高速で回転する砥石で、反対方向に駆動回転する円筒ワークの内周を研削する。横型の場合、ワークは固定位置で回転し、砥石は左右に動いて加工する。丸物の内径研削が出来る。

□平面研削盤

高速で回転する砥石で、ワークの平面を研削する。砥石は上下に動き、ワークは左右と前後に移動し平らな平面を削る。

■機械加工機(その他)

■切断加工

棒鋼やパイプを高速で切断したり、平板から任意の形状を切り出す加工

構成

棒鋼切断:丸鋸盤切断、ガス溶断

平板切出:ウォータージェット切断レーザー溶断

□丸鋸盤

ワークを固定し、丸鋸と呼ばれる円形の鋸状工具を回転させて切断する。棒鋼やパイプを高速で切断する切断機。鍛造の前工程では自動定寸装置(オートポジショナー)、パイプ加工では、さらに面取り機を連結した設備が多い。

構成:丸鋸盤、丸鋸(回転工具)、スプレット機構、自動定寸装置、面取り機

□ガス溶断機

ワークを固定し、ガスバーナーによって、手作業で直接切断する加工法。棒鋼やパイプ、型鋼などを切断することができる。切断面は精度が悪く、製品には適用できないので、別途機械加工などで仕上げを行う必要がある。

□ウォータージェット切断機

ワークを固定し水圧で切断する加工法。切断時の発熱がないため、熱変形、加工面硬化、残留応力の発生がなく加工形状や材料の自由度が高い。主に平板からの任意形状の切り出しに使用する。切断面はきれいで、100±0.1㎜程度の精度があり、そのまま製品として使用できる。その他の長所は難加工材料も加工できることと、150㎜程度まで切断できるので、板は重ねて一度に切断できる。短所は加工時間が長いこと。

□レーザー切断機

レーザー加工機は「ガルバノタイプ」と「フラットベッドタイプ」の2種類。

ガルバノはレーザー光が走査する。加工速度は早いが加工範囲が狭い。

フラットベッドはレーザーの光路は一定だが、ヘッドが移動する。加工範囲が広いが、加工速度が落ちる。

光源のレーザーの種類はCO2ガスレーザーまたはYAG固体レーザー、いずれも赤外線で熱を発する性質を利用する。波長はCO2で10.6nm 、YAGが近赤外光1.064nm。

<用語解説>

YAGとは、Y(イットリウム)、A(アルミニウム)、G(ガーネット)の略。レーザーによる切断は熱による変形などの影響を受けにくく薄板の切断が可能。加工形状や材料の自由度が高い。

構成:レーザー発振器、ヘッド、駆動部、エアアシスト、テーブル、ボディ、ポインター

放電加工機

超硬合金製の金型加工で使用する。EDM(Electrical Discharge Machining)とも呼ばれる。型彫放電加工とワイヤーカット放電加工がある。加工液は型彫放電加工では合成炭化水素系専用油、ワイヤーカット放電加工では水が使用される。

構成:型彫放電加工機、ワイヤーカット放電加工機

□型彫放電加工機 (EDM:Electrical Discharge Machining)

超硬合金製の金型加工で使用する。

加工液中で液没した工具とワークを電極とし、間欠的に液中で火花放電を繰返しながらワーク表層を1000分の1mmミクロン単位で微量ずつ加工する。電極をあらかじめ指定の形状に仕上げておきワークに転写し複雑な形状の彫刻加工ができる。長所は加工時に機械的な外力が作用しないため加工精度が高い。短所は加工時間がたいへん長いこと。

構成:放電加工機、電極、加工液(合成炭化水素系専用油)

□ワイヤーカット放電加工

高い精度が求められる金型製作で使用される。

細いワイヤーで電極をつくり、これを数値制御によって指定の形状に仕上げる。加工液中で液没したワイヤーとワークを電極とし、間欠的に液中で火花放電を繰返しながらワークを微量ずつ切断する。長所は加工時に機械的な外力が作用しないため加工精度が高い。短所は加工時間がたいへん長いこと。

構成:ワイヤーカット放電加工機、電極、加工液(水)

砥粒研磨加工機

鏡面仕上げを目的とする研磨方法。鏡面状態は一番悪い状態で、表面粗さの表示では平均荒さRa200nm(Ra0.2μm)、旧加工記号では▽▽▽▽4発で表示される。

構成:バレル研磨、ラップ研磨、バフ研磨

□バレル研磨機機

ドラム形状のバレル容器にワーク、研磨石、コンパウンド、水を入れ、回転運動や振動を与えてワークと研磨石が擦れ合わせる研磨法。研磨石の選定により、角部のバリ取りや、スケール取り、キズ取り、クラッチ面仕上げ、接着面仕上げ、外観部品仕上げなど対応できるが、鏡面加工の精度は無理。

◇回転バレル研磨機:

構造がシンプルで安価な汎用研磨機。回転数が低くて            摩擦が少ないため安定した仕上がりだが時間がかかる。

◇振動バレル研磨機:

加工時間が短く量産向き。円形のバレル容器をモーターによって振動させ、ワークと研磨石が摩擦によって研磨される。。

材質:

メディアと用途

塊状研磨石:不定形形状の人工アルミナ。粗研磨から仕上げ研磨、光沢研         磨までできる

成形研磨石:三角柱形など定形。研削用は酸化アルミナ、光沢研磨用はセ         ラミック

プラスチック:円錐形。研磨材を配合したソフトメディア。アルミ等軟質          金属用。

金属メディア:銅球、鋼球等。金属部品の平滑仕上げ、光沢仕上げ、艶出          し用

□ラップ研磨機

ラップ盤と呼ばれる平面の台にワークを置き、砥粒を含んだラップ剤で、ワークに上から圧力を加えながらスライドさせて研磨する。平均荒さRa10nm(Ra0.01μm)、程度の鏡面仕上げができる。

構成:ラップ研磨機、ラップ剤

材質:ステンレスSUS、チタン、アルミニウム合金、クロームメッキ(前後処理)、アルマイト処理(前処理)

工法:ラップ盤→ラップ剤塗布→ワーク加圧→スライド研磨作業→摩耗粉除去

□バフ研磨機

バフ(羽布)研磨は古くから用いられている物理的な研磨加工方法の1つでステンレスなどの表面の鏡面仕上げなどで使用する。鏡面にする事が目的であり、表面粗さは平均荒さRa5nm(Ra0.005μm)程度までの鏡面仕上げができる。加工方法は布・フェルト・革等を重ねて作った円板状のバフホイールを120RPM程度に回転させ、表面に研磨剤を付着させてワークに押し当て研磨する。

材質:ステンレスSUS、チタン、アルミニウム合金、クロームメッキ(前後処    理)、アルマイト処理(前処理)

工法:バフホイールに研磨剤塗布→バフホイール回転→研磨作業→摩耗粉除去

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする