■焼結部品
複数の金属を微細な粉末の状態で圧縮成形(3~8t/cm2)し、溶融点以下の高温(1150~1300℃)に保持し焼結して焼き固める。材料強度は弱いが、寸法精度が高く大量生産が効くことから、機械加工できないような複雑形状を形成するのに有効な工法。含油ブッシュベアリングやフィルターなど積極的に気孔を使用する使い方もある。
画像は多摩冶金工業製焼結合金各種。
サイズ
10㎜~100㎜
材質
銅系焼結合金、鉄系焼結合金など
工法
混合→冷間プレス成形→焼成(高温炉)→熱処理
■MIM(Metal Injection Molding)
粉末冶金技術とプラスチック射出成形技術との複合技術。金属粉末とバインダーから成る固体ペレットを使用し射出成形する。材質と形状の自由度が高く、製品公差は±0.5%とロストワックスより高精度で後加工の切削加工を省略できる。
また、物性は96%以上の高密度で溶製材に近い高強度、Ra1.5〜2の平滑面、熱処理も可能となる。
短所はMIM法で使用する金属粉末は微粉末で高価なため、30gを超えるとロストワックス工法のほうが安価となる。
サイズ
1㎜~30㎜
構成
MIM用金属微粉末、バインダー(プラスチック+ワックス)、射出成形機、金型
材質
材質:SNCM415、SKD11、SKH51、SUS316L、SUS420J2、SUS440C、SUS630、Ti合金など。
工法
混錬→ペレット化→射出成形→脱脂→焼成(高温炉)→熱処理