発泡成形部品

発泡成形部品

発泡成形部品は樹脂内に気泡を分散した多孔質プラスチック。発泡体には気泡が連続している「連続気泡」と気泡がつながっていない「独立気泡」がある。

硬さの区分では「軟質フォーム」、「硬質フォーム」、「半硬質フォーム」の3種類がある。

工法区分としては「化学発泡」と「物理発泡」に分類される。

軟質フォームは化学発泡で連続気泡が多く、シートクッションなど柔軟性が要求される用途や,防音性が要求される用途に使用される。

硬質フォームは独立気泡が多く、エンジンカバーなど軽量化目的の用途や、断熱材に使用される場合に使用される。化学発泡と物理発泡の2種類がある。発泡倍率は1.3倍程度と低いので「発泡硬質プラスチック」とも呼ばれる。

構成:

軟質ウレタンフォーム :軟質フォーム、化学発泡

発泡硬質プラスチック:硬質フォーム、化学発泡または物理発泡

画像はマツダエンジンカバー・東洋紡製硬質フォーム。

軟質ウレタンフォーム(PU)

自動車座席用のシートクッションなど

「軟質フォーム」。熱硬化性のポリウレタン樹脂PUを使用し、発泡剤、整泡剤、触媒、着色剤などを混合し樹脂化させながら連続気泡を形成する。発泡倍率が約60~10倍程度の軽いプラスチック発泡体で俗にウレタンフォームと呼ばれる。柔軟性と復元性があり、硬さは発泡倍率は調整できる。

 

サイズ:100㎜~1000㎜

構成:シートクッションなど

材質:熱硬化性樹脂(液体ポリウレタンPUなど)

工法:化学発泡

ミキサー(混合/撹拌/注入)→モールド成形→加熱硬化→離型

発泡硬質プラスチック

発泡倍率は低く1.3倍程度だが、製品の剛性は厚みの3乗に比例するため、重量が軽くても厚板の効果により強度や、剛性を増して軽量化が可能になる。

射出成型機を用いる工法であるが、材料からガスを発生させる「化学発泡」と射出成型機に高圧ガスを送る「物理発泡」とがある。

化学発泡・硬質プラスチック

自動車用エンジンカバーなど

熱可塑性樹脂を使用する発泡射出成形。アゾジカルボンアミドや重曹などの化学発泡剤を使用する。国内では、標準の射出成形機にシャットオフノズルを取り付けるだけで使用できる簡便さとイニシャルコストの低さから、化学発泡射出成形が主流となっている。しかし、近年の環境対応の観点では、化学発泡剤の分解残渣などでリサイクルが難しいことが課題となっている。

化学発泡射出成形の成形方法はコアバック法とショートショット法の2種類がある。

コアバック法では材料は発泡剤が添加された専用の熱可塑性樹脂ポリアミドPAなどを使用する。コアバック法は、発泡性溶融樹脂を充填する際には容積を小さくしておき、充填後に容積を拡大することにより気泡を発生、製品を膨らませる。

しかし、コアバック法に対応する専用の射出成形機は普及が進んでいない。そのため、既存の射出成形機を使用できるショートショット法が開発されている。材料をあらかじめ少なく投入する高難度工法のため、材料の改良が進められている。

サイズ:100㎜~500㎜

構成:エンジンカバーなど

材質:発泡性熱可塑性樹脂(ポリアミドPAなど)、固体ピレット

工法:化学発泡射出成形

<化学発泡専用機>

ピレット投入→型締め→射出→コアバック→成形・冷却 →型開き→離型→取り出し

<汎用機>

ピレット投入→型締め→射出(ショートショット)→成形・冷却 →型開き→離型→取り出し

◆物理発泡硬質プラスチック

自動車用ダクトなど

窒素(N2)や二酸化炭素(CO2)などの高圧ガス(物理発泡剤)を使用するのは、物理発泡射出成形と呼ばれる。射出成形機のスクリュー部分の改造とガス送入装置の追加により、外部からガスを注入する。化学発泡射出成形に比べて気泡が微細化しやすく、そりやひけなど品質面で信頼性が高い。また、熱可塑性樹脂全般に対応でき、化学発泡剤の分解残渣などがなくリサイクル性で有利なため、バイオプラスチックの成形などに物理発泡射出成形機が選定される。

サイズ:100㎜~500㎜

構成:ダクトなど

材質:熱可塑性樹脂全般

工法:物理発泡射出成形機(ガス注入口付きスクリュー、ガス発生装置)

ピレット投入→型締め→射出→ガス投入→成形・冷却 →型開き→離型→取り出し

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする